犬に服って必要?「人間のエゴ」と思っていた私が考え直した理由

いぬのハナシ
当サイトでは、商品やサービスの紹介にアフィリエイト広告を利用しています。

現役ペットショップ店長、のあちです。

犬が洋服を着て散歩している姿を見て、「あれって結局、人間がかわいい服を着せたいだけじゃないの?」と思ったことはありませんか?

実は私自身、この仕事を始めるまではそう思っていました。犬はもともと服を着て生活する動物ではないし、人間のエゴなんじゃないか、と。

ところが、仕事でたくさんの犬と関わるようになって、その考えは少し変わりました。

犬の服はおしゃれだけではなく、寒さや暑さ、虫、散歩中の汚れやケガなどから体を守るために使うこともあります。だから今の私なら、「散歩のときくらいは着せてもいいんじゃない?」というのが一番近い答えです。

では、犬に服は本当に必要なのか。どんなときに着せる意味があるのか、ペットショップの店頭で感じていることも交えながら考えてみます。

洋服を着る犬

犬に服を着せるのは人間のエゴ?

最初に書いた通り、私はもともと「人間のエゴなんじゃない?」と思っていた側です。

店頭で犬の服を探しているお客様を見ていても、ほとんどは実用性だけを考えているわけではないと思います。「これかわいい!」と家族で話しながら選んでいる光景は珍しくありません。

では、おしゃれ目的で犬に服を着せることが悪いのか。

今の私は、犬が嫌がっておらず、体に合った服を着せているのであれば、おしゃれを楽しむこと自体は別に悪くないと思っています。

のあち店長
のあち店長

この仕事をしていなかったら、今でも「人間のエゴでしょ」と思っていたかもしれません。

でも犬と関わってみると、おしゃれ以外にも服を着せる理由があることを知りました。

もちろん、すべての犬に洋服が必要なわけではありません。

「犬の服は絶対に必要」「服を着せないとかわいそう」という話でもない。必要かどうかではなく、その犬にとって着せる意味があるかで考えるのがいいと思います。

おしゃれ以外にも、服を着せる意味はある

犬の洋服には、防寒や散歩中の体の保護など、実用品としての役割もあります。

特に短毛種やシニア犬など、寒さに配慮したい犬もいます。小型犬や短毛犬種、子犬、シニア犬などは寒さに弱い傾向があるため、その子の様子に合わせた防寒対策を考えてあげましょう。

寒い日の散歩に

犬は全身を毛で覆われていますが、寒さへの強さは犬によって違います。

特に短毛種は被毛による保温が少なく、シニア犬も若い頃と同じように体温を調節できるとは限りません。寒い日の散歩では、服が防寒対策のひとつになります。

ただし、「冬になったら犬は全員厚着」というわけではありません。犬種や年齢だけで決めるのではなく、その日の気温や犬の様子を見ながら調整してあげることが大切です。

散歩中の汚れやケガを減らすために

散歩中には、草むらに入ったり、枝の近くを通ったりすることもあります。服で覆われている部分については、枝などが直接皮膚や被毛に触れるのを減らすことができます。

また、草や汚れが被毛へ直接付着する範囲を減らせるのもメリットです。散歩から帰るたびに汚れを落とすのが大変な犬なら、服を使う理由のひとつになるでしょう。

虫についても同じで、服で覆うことで皮膚が露出する範囲は少なくなります。

ただし、洋服を着せればノミやダニを防げるわけではありません。予防薬など必要な対策とは分けて考えてください。

抜け毛が気になる場所へ行くときに

抜け毛が多い犬の場合、洋服で体を覆うことで、毛が周囲へ飛び散るのをある程度抑えることもできます。

ドッグカフェや宿泊施設、知人の家などへ犬を連れていく場合には、周囲への配慮として服を利用するのもひとつの方法です。

ただ、私自身は店頭で「抜け毛対策のために服を着せましょう」と積極的に案内することはほとんどありません。

あくまで、こういう使い方もある、くらいに考えておけばいいと思います。

犬の服はおしゃれだけのものではありません。

防寒や散歩中の汚れ・ケガ対策など、目的があって着せることもできます。ただし、すべての犬に必要なものではありません。

夏の服は「着せれば涼しい」わけではない

夏用のドッグウェアには、メッシュ素材や水で濡らして使用するタイプなど、暑い時期の散歩を想定した商品があります。

こうした商品を上手に利用するのはいいと思いますが、夏の服を着せれば熱中症を防げる、とは考えない方がいいでしょう。

そもそも暑い時間帯に散歩へ行かないことの方が重要です。

環境省も、夏の日中の散歩は熱中症や肉球のやけどの危険があるとして、早朝や夜など涼しい時間帯の散歩を呼びかけています。犬は人間より地面に近いため、地面からの熱の影響も受けやすくなります。

のあち店長
のあち店長

店頭では夏の服がものすごく売れる印象はありません。

ただ、暑さ対策になる機能を持った服を散歩で使うのはアリだと思います。

クールウェアを使うとしても、それだけに頼らず、散歩する時間や水分補給など基本的な暑さ対策と一緒に考えましょう。

暑い日に厚手の服を着せたり、犬の様子を確認せず長時間着せたりするのは避けましょう。

激しくパンティングするなど暑そうな様子が見られたら、服を脱がせることも含めて対応してください。

犬の熱中症対策についてはこちらで詳しくまとめています。

【保存版】愛犬のための熱中症対策パーフェクトガイド
愛現役ペットショップ店長が教える、犬の熱中症対策の完全ガイド。見落としがちな5つの原因から、初期・重度の症状チェックリスト、万が一の救命応急処置までを分かりやすく解説!愛犬を夏の危険から守るために、今すぐ実践できる最新おすすめ予防グッズもご紹介します。

手術後に使う服は、普通の犬服とは別に考える

犬の服には、手術後の傷口などを保護するために作られた「術後服」もあります。

私の勤務先でも「術後服は置いてありますか?」と聞かれることはあります。ただ、それほど頻繁にある相談ではありません。

ここについては、普通のおしゃれ着と同じ感覚で選ばない方がいいでしょう。

傷の場所や手術の内容によって必要な保護は変わりますし、エリザベスカラーと術後服のどちらが適しているかも一概には言えません。

術後の傷口を保護する目的なら、まず獣医師に相談して指示に従ってください。

犬の服で一番気をつけたいのはサイズ

店頭で犬の服について「この犬種なら何サイズですか?」と聞かれることがあります。

同じ犬種でも体格は違いますし、同じS・M・Lという表記でもメーカーによって大きさは異なります。一般的にも、首回り・胴回り・着丈を測り、商品ごとのサイズ表を確認して選ぶことが基本です。

できるなら試着してから買ってほしい

私の勤務先では犬服の試着ができます。

犬を連れてきていないお客様からサイズを聞かれた場合も、犬種や体重だけを聞いて「たぶんこれですね」と選ぶことは、私はあまりしたくありません。

サイズが合わなかったら困るからです。

そのため、可能であれば犬を連れてきてもらって、実際に試着して選ぶことをおすすめしています。

のあち店長
のあち店長

私の場合は、試着したときに指が2本くらい入る余裕があるかも見ています。

ただ、最終的には飼い主さん自身でも、苦しくないか、動きにくそうではないか確認してほしいです。

特に袖のある服は、タンクトップのようなシンプルな形よりサイズ選びが難しい印象があります。

胴回りだけでなく、実際に着せた状態で前脚を動かしにくそうにしていないかなども見てあげましょう。

通販なら首回り・胴回り・着丈を測る

犬を連れて試着できない通販の場合は、購入前にサイズを測っておきましょう。

基本的に確認したいのは、

  • 首回り
  • 胴回り
  • 着丈

の3か所です。

犬服を選ぶための首回り・胴回り・着丈の測り方
※生成AIによる画像

特に胴回りはサイズ選びで重要になります。犬服専門店などでも、まず胴回りを確認してから首回りや着丈を確認する選び方が案内されています。

「トイプードルだからM」「3kgだからS」といった選び方ではなく、購入する商品のサイズ表と実際の体のサイズを照らし合わせるようにしましょう。

犬服の返品・交換については、購入するお店のルールを必ず確認してください。

私の勤務先では基本的に返品・交換ができないため、サイズに迷う場合は購入前の試着をおすすめしています。

サイズやデザインを見ながら探したい人に

犬服はメーカーによってサイズが違います。デザインだけで決めず、首回り・胴回り・着丈を確認しながら選んでみてください。

カテゴリページ(UNAGEウェルネスウェア)

服を嫌がるなら、無理に着せなくてもいい

犬にとって洋服は、人間と違って生まれたときから身につけているものではありません。初めて服を着せたときに固まったり、気にしたりする犬がいても不思議ではありません。

私自身、店頭で「服を嫌がるんです」という相談を受けることはそれほど多くありませんが、嫌がるのであれば少しずつ慣らしていくしかないと思います。

最初から長時間着せる必要はありません。

着せやすいシンプルな服から試してみて、着せる時間を短くする。嫌がり方が強いなら、一度やめる。

そもそも、その犬に服を着せる必要性が特にないのであれば、無理をしてまで着せる必要もないでしょう。

長毛種は毛玉にも注意

服を着せると、生地と被毛が擦れる部分は毛が絡まりやすくなります。

特に長毛種の場合は、服を脱がせたときに脇など毛が擦れやすい場所を確認し、必要に応じてブラッシングしてあげましょう。

今の記事ではブラッシングスプレーを「必需品」としていますが、そこまで言い切る必要はないと思います。

ブラッシングしやすくするためにスプレーを使うのは選択肢のひとつですが、まず大切なのは、服を着せっぱなしにせず被毛や皮膚の状態を確認することです。

服を着る犬のブラッシングに

長毛種など毛が絡まりやすい犬なら、ブラッシングスプレーを使うと日頃のお手入れがしやすくなります。

結局、犬に服は必要なの?

ここまでいろいろ書いてきましたが、犬を飼ったら必ず服を買わなければいけないとは思いません。

でも、「犬に服なんて人間のエゴでしょ」と言われたら、今の私はこう答えます。

のあち店長
のあち店長

その気持ちは分からなくもないです。でも、それだけでもないらしいですよ。

寒い日の散歩なら防寒になることがあります。草むらを歩くなら、汚れや枝などから体を覆うこともできます。犬によっては、服を着せることにちゃんと意味があります。

一方で、店頭で服を選んでいる人の多くは「かわいい」と言いながら選んでいます。

それも別にいいんじゃないでしょうか。

人間だって機能性だけで服を選んでいるわけではありません。飼い主が気に入った服を着せて、一緒に出かけるのを楽しむ。それで犬が嫌がっていないのであれば、私はそれを否定する必要もないと思っています。

ただし、かわいさを優先してサイズの合わない服を着せたり、嫌がっているのに無理やり着せたりするのは別の話です。

「犬のため」か「飼い主のため」か、どちらか一方でなくてもいい。

犬が快適に過ごせることを一番に考えたうえで、おしゃれも一緒に楽しむ。

この仕事をするようになってからは、そのくらいでいいんじゃないかなと思うようになりました。

タイトルとURLをコピーしました