現役ペットショップ店長、のあちです。
「ファーミネーター」といえば、ペットを飼っている方なら誰でも聞いたことがあるのでは?というくらい有名で人気のあるブラッシングアイテムです。そんなファーミネーターに模倣品が存在することをご存じですか?
そして、「ファーミネーターを使うことができない犬種・猫種がいる」こともあまり知られてはいません。
今回は「ファーミネーターの本物と模倣品の見分け方」と「ファーミネーターの使い方」をペットショップ店長の視点から深堀りしていきます。
ブラッシングの目的とポイント
ブラッシングの目的
犬や猫はシングルコートとダブルコートという2種類の被毛が存在します。
ダブルコートの犬・猫は内側の綿毛のような毛をアンダーコートと言い、外側の見えている毛をオーバーコート(トップコート)と呼びます。一方、シングルコートの犬猫はアンダーコートが無くオーバーコートだけが生えています。
毛が抜け替わる換毛期になると、絨毯やソファ、抱っこした際の洋服など、至る所につく抜け毛のほとんどはアンダーコートです。このアンダーコートをしっかりケアすることがブラッシングの目的です。

ブラッシングの効果
皮膚を健康に保つ
人間と同様に、むしろ人間以上に犬や猫の皮膚はとてもデリケートで、皮膚も人間以上に薄いと言われています。デリケートな皮膚だからこそ人間の肌と同じように保湿などメンテナンスが必要になります。
そのメンテナンスに欠かせないのがブラッシングで、無駄なアンダーコートをあらかじめ取り除いておくことで保湿剤やシャンプーが皮膚に行き届きやすくなります。
熱中症の対策
本来ならば気温の変化とともに被毛が入れ替わりますが、エアコンなど常に一定した室温の中で生活している犬猫はスムーズな換毛が出来ないことも多く見られます。
このようなケースにおいてもブラッシングで不要なアンダーコートを取り除いてあげることで、体温調節の手伝いをしてあげることができます。特に暑い時期の熱中症対策として効果的です。
毛玉(ヘアボール)の対策【猫】
猫は自らのグルーミング(毛繕い)により、抜け毛の多くを飲み込んでしまっています。抜け毛を飲み込む前に、その抜け毛をファーミネーターで取り除いてあげることで消化管内に毛球が残ってしまう毛球症になるリスクを軽減することができます。

ココがポイント!
ブラッシングは単に抜け毛を取るだけでなく、愛犬・愛猫の健康管理のなかで最も重要なケアです。
ブラッシング中に皮膚の赤みやしこりがないかチェックでき、熱中症や毛球症の予防にも繋がります。毎日のルーティンで病気の早期発見と愛情の確認をしましょう!
ファーミネーターの特徴
特許が取得されているステンレス刃
犬猫の皮膚を傷つけることなく抜け毛のみを除去できるステンレス刃には技術特許があり、軽くブラッシングするだけで抜け毛の最大90%を取り除くことができると言われています。
手に持つと少し重量感があるため、力を入れる必要がなくファーミネーターの重さに委ねるようにブラッシングするだけで抜け毛を除去してくれます。
使えない犬猫もいる
アンダーコートがない犬猫にはファーミネーターは使用できません。厳密に言えば、使用はできますが効果はありません。
使用できない(アンダーコートがない)犬種
・プードル
・マルチーズ
・シーズー
・ヨークシャーテリア
・パピヨン など
使用できない(アンダーコートがない)猫種
・メインクーン
・ベンガル
・シャム猫
・トンキニーズ など
ファーミネーターの使い方
ファーミネーターの使用手順
まずは毛並みを整える
ファーミネーターを使用する前にスリッカーやコームで毛玉や毛のもつれを取っておくと、ファーミネーターを使用する際に毛が引っ掛かることもありません。
ファーミネーターでブラッシングをする
嫌がらない場所から毛の流れに合わせて優しくブラッシングします。同じ場所を何度もブラッシングするのは避けましょう。
プッシュボタンで刃についた毛を取る
ブラッシング後に刃に残った毛は、プッシュボタンを押して簡単に取り除くことができます。
ブラッシングの頻度
一般的なスリッカーやブラシ、コームで毎日行なう普段のブラッシングにプラスしてファーミネーターを週1回使うことでファーミネーターがより効果的になります。
ブラッシングはストレスにも感じる犬猫もいます。何度か休憩し、嫌がったら止めることも重要です。
なお、公式ホームページでは生後9ヶ月頃からの使用を推奨しています。

模倣品が出回っている
ファーミネーターの模倣品とは
模倣品とは、商標権の侵害、または不正競争防止法に違反してロゴやマークを不正に模倣して製造された商品のことで、このファーミネーターはこの模倣品がとても多く報告されています。

この画像のような英語版パッケージの製品は正規の並行輸入品のほかに模倣品が多く流通しています。
模倣品を販売している業者の中には正規のブランドのロゴや写真と同じものを使用しているため、正規品の販売サイトのように見えてしまいます。
模倣品には当然粗悪品も含まれています。すぐに破損してしまったり、使用した際に怪我をしてしまったりする可能性があります。購入する際に十分に注意してください。
正規品と模倣品の見分け方
https://spectrumbrands.jp/article/pet/imitations/
- シリアルナンバー:正規品の歯の右側に記載されているはずの、固有のシリアルコードがない
- エッジ:エッジが不ぞろい。先端の加工が適性に行われおらず、尖っていない
- エッジ: グリップの突起物が最後までそろっていない
模倣品は、商標権を侵害している、もしくは不正競争防止法に違反しています。また、模倣品を輸入したり、あるいは転売など譲渡あるいは引渡しのためにこれらを所持することは、商標法第37条1号あるいは2号の不正競争行為にも該当する場合がございます。特に、一般的な販売価格とかけ離れている製品を手に取る際には、十分にご注意ください。
https://spectrumbrands.jp/article/pet/imitations/
値段の安さに飛びつくな
あまりにも販売価格が安く設定されているショップは十分に注意が必要です。一般的な販売価格より大きく下げた価格設定に飛びついてしまうのはとても危険です。
私個人の意見としては、「日本仕様正規品」を入手することが最も安心ではないかと思います。
警告!フリマサイトでの購入リスク
模倣品の多くは、非正規の販売ルート、特に個人間取引のフリマサイトやオークションを通じて流通しています。こうした場所での購入は、価格が安くても以下の重大なリスクを伴います。
本物、偽物の判断が不可能
出品者が「本物」と主張しても、シリアルナンバーのない模倣品である可能性はあります。
安全性の保証なし
模倣品を使用してペットが皮膚を傷つけたり、製品がすぐに破損したりした場合でも、一切の補償を受け取ることはできません。
法律違反のリスク
模倣品の購入や転売は、商標法や不正競争防止法に違反する行為に間接的に加担してしまう可能性もあります。

ココがポイント!
大切な愛犬・愛猫の健康を守るため、ファーミネーターの購入は、公式サイトまたは正規のペットショップ(実店舗・オンライン)のみに限定することを強く推奨します。
目先の安さに飛びつかず、安心できる選択をしてください。
まとめ
ファーミネーターの購入を検討している方は、模造品に注意が必要です。
非正規の販売店やフリマサイトでは、偽物が流通している可能性があります。安価すぎるものや、パッケージ、ロゴなどに不審な点がある場合は注意しましょう。
模造品は本来の効果が得られないだけでなく、ペットの皮膚を傷つける恐れもあります。
公式サイトや正規取扱店での購入をおすすめします。

