ペットショップの仕事はきつい?未経験から店長になった私が実態を紹介

ペットショップのハナシ
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現役ペットショップ店長の、のあちです。

私はペット業界に入るまで、知っている犬種といえばトイプードル、柴犬、チワワ、ダックスフンドくらいでした。ダックスフンドにミニチュアやカニンヘンがあることすら知りませんでした。

そんな状態からペットショップで働き始め、現在は店長としてスタッフの採用や育成にも関わっています。

運営者についてはこちらのプロフィールで紹介しています。

のあちについて
のあちについてはじめまして、「のあち」です。ペットショップで複数店舗を管理する店長をしています。犬や猫と暮らしている人にも、これから迎えようとしている人にも、「ちょっと役に立った」と思ってもらえるような場所を作りたくて、このブログを書いてい…

ペットショップで働きたい人からすると、「犬や猫に詳しくないと無理なのかな?」と思うかもしれません。でも、知識は働きながら覚えられます。

それよりも、実際に働いてきて重要だと感じるのが人と接することが好きかどうかです。

ペットショップは犬や猫と触れ合う仕事であると同時に、接客・販売の仕事でもあります。

この記事では、実際にどんな仕事をするのか、何がきついのか、どんな人に向いているのかを、現場で働いてきた経験から紹介します。

ペットショップは「動物が好き」だけで続けられる仕事ではありません。犬猫の知識以上に、接客や販売、人とのコミュニケーションが重要になる仕事です。

ペットショップの犬

ペットショップ店員はどんな仕事をする?

ペットショップといっても、会社や店舗によって扱っている動物や仕事内容は異なります。

ここでは、犬や猫を扱うペットショップを例に、主な仕事内容を紹介します。

子犬・子猫のお世話と健康管理

毎日の食事、トイレの掃除、ケージやサークルの清掃、体調確認などは基本的な仕事です。

特に子犬や子猫は体調が変化しやすいため、便の状態や食欲、元気があるかなどを普段から見ておく必要があります。

そして、掃除の回数はかなり多いです。

のあち店長
のあち店長

感覚としては、15分に1回くらいウンチを片付けていることもあります。

きれいにした直後に振り返ったら、別の子がしているなんて普通です。

食欲が落ちている子には、状態や獣医師の指示などに応じて食事の補助が必要になることもあります。

私の勤務先では、シリンジなどを使って食事を補助することも珍しくありません。体調の悪い子がいれば、動物病院へ連れていくことも仕事の一つです。

子犬・子猫の販売と接客

ペットショップの仕事を考えるうえで、ここはかなり重要です。

犬や猫のお世話だけではなく、新しい家族を探しているお客様への接客・販売も大きな仕事だからです。

希望している犬種や猫種、家族構成、生活環境などを聞きながら、その家庭に合いそうな子を一緒に探します。

お迎えが決まれば終わりではなく、飼育方法や食事、保険、契約内容などを説明する必要もあります。

会社によって違いはありますが、私の勤務先では個人にも店舗にも販売目標があります。

入社するまで「ペットショップにも売上目標がある」ということをあまり考えていなかったので、これは最初に感じた大きなギャップの一つでした。

のあち店長
のあち店長

ペットショップも会社なので、売上を作る必要があります。

「動物のお世話ができればいい」という仕事ではないんです。

フードやペット用品の販売

ペットショップでは、フード、おやつ、おもちゃ、ケージ、トイレ用品などさまざまな商品を販売しています。

「この子にはどんなフードがいい?」「このおもちゃはうちの犬でも使える?」など、お客様から質問されることも多いため、商品についての知識も必要です。

もちろん、入社した時点ですべて知っている必要はありません。

私自身もほぼ知識がない状態からのスタートでした。働きながら犬種・猫種、フード、用品、飼育方法などを少しずつ覚えていきました。

シャンプーや爪切りなどのケア

店舗によって違いますが、ブラッシング、爪切り、耳掃除、シャンプーなどをスタッフが行う場合もあります。

子犬や子猫の健康状態を確認する意味でも、日常的なケアは大切な仕事です。

なお、お客様から預かった犬猫のトリミングについては、専任のトリマーが担当する店舗もあります。

ペットショップの仕事はきつい?

「ペットショップの仕事はきついですか?」と聞かれたら、私の場合は体力的にはそれほどきつい仕事だとは思っていません

もちろん立ち仕事ですし、掃除も多く、店舗によって仕事内容や忙しさは違います。

それでも、長く働いてきて「この仕事がきつい」と感じる原因は、体力より別のところにあると思っています。

接客が苦手な人にはかなりきつい

ペットショップで働きたい理由として、「犬や猫が好きだから」という人は少なくありません。

もちろん動物が好きなのは大切です。ただ、採用する側になった今、「動物が好きです」だけだと少し心配になります。

なぜなら、勤務時間のすべてを犬や猫のお世話に使うわけではないからです。

お客様に声をかける。話を聞く。商品を提案する。子犬や子猫の特徴を説明する。お迎えを検討している人の不安に答える。

かなり人と話します。

のあち店長
のあち店長

接客が苦手だけど、動物のお世話なら得意。そういう人がペットショップで働けるかと聞かれたら、少なくとも私の勤務先ではかなり厳しいと思います。

会社によって仕事内容は違いますが、販売を中心とするペットショップであれば、コミュニケーション能力はかなり重要です。

人間関係で辞める人もいる

これまでスタッフを見てきて、退職理由として少なくないと感じるのが人間関係です。

これはペットショップだけの問題ではありませんが、「動物と働く仕事だから、人付き合いは少なくて済みそう」と考えているなら、実際にはかなり違います。

お客様だけでなく、一緒に働くスタッフ、上司、場合によっては動物病院や取引先など、多くの人と関わります。

私自身も振り返ってみると、仕事内容そのものより、上司との関係が原因で「きついな」と感じた時期の方が印象に残っています。

犬や猫が好きでも、人間関係がなくなるわけではありません。

売上目標がある

ペットショップは動物を扱っていますが、同時に小売・サービス業でもあります。

会社や店舗によって制度は異なりますが、販売目標を設けているところもあります。私の勤務先では、店舗だけでなく個人にも目標があります。

そのため、「犬猫のお世話をする仕事がしたい」と思って入社すると、販売や数字を求められることに戸惑うかもしれません。

ただし、目標があるから誰にでも販売すればいい、という話でもありません。

飼育環境などを聞いて、本当にお迎えして大丈夫なのかを考える必要があります。頻繁ではありませんが、私自身も販売しない判断をしたことがあります。

売上を作る仕事でありながら、扱っているのは命である。

ここは一般的な販売職とは少し違う、ペットショップで働く難しさだと思います。

動物の命を預かる仕事だからこそのつらさもある

接客や人間関係とは別に、ペットショップだからこそ避けられないつらさもあります。

それが、命を預かっているということです。

子犬や子猫の体調が悪くなれば、食事を補助したり、状態を細かく観察したり、必要に応じて動物病院へ連れていったりします。

それでも、すべての命を救えるわけではありません。

毎日世話をして、少しでも食べてもらおうとして、病院にも連れていった。それでも亡くなってしまうことがあります。

何年この仕事をしていても、これに慣れることはありません。

そしてつらいのは、そのあとも仕事が続くことです。

他の子たちにはごはんをあげなければならないし、お客様が来れば接客もします。悲しいからといって、お店全体の時間を止めることはできません。

「動物が好き」という気持ちが強い人ほど、この部分をつらく感じることもあると思います。

土日祝や年末年始に休みにくい

ペットショップは基本的にサービス業です。

そのため、土日祝、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始など、一般的に人が休む日はむしろ忙しくなる傾向があります。

さらに、犬や猫に「今日はお店が休みだから、ごはんは明日ね」とは言えません。

台風や大雪などで店舗を通常営業できない状況でも、店内に動物がいる以上、誰かがお世話をする必要があります。

のあち店長
のあち店長

ごはんをあげなければ生きていけませんからね。

生き物がいる以上、「今日は誰も行けません」では済まない仕事です。

一方で、休憩が取れない、毎日残業するといった働き方がペットショップ業界全体で当たり前だとは思いません。

私の現在の職場ではそうした問題はほとんどありませんが、勤務環境は会社や店舗によって違います。

就職・転職するときは、休日数や残業時間、シフトなども求人情報や面接で確認しておきましょう。

ペットショップ店員の給料は高い?

給料についても、働く前に知っておきたいところだと思います。

勤務先、地域、雇用形態、役職などによって大きく違うため、「ペットショップ店員なら○万円」と一括りにはできません。

ただ、実際に業界で働いてきた感覚として、ペット業界は給与水準が高い業界だとは感じていません

少なくとも、給料の高さを第一の理由に選ぶ仕事ではないと思います。

だからこそ求人を見るときは、「動物と働ける」という部分だけで決めず、基本給、手当、昇給、年間休日、残業などの条件まで確認してから応募することをおすすめします。

ペットショップで働くのに資格は必要?

ペットショップの販売スタッフとして働くために、必ず特定の民間資格を取得してから応募しなければならないわけではありません。

私自身も、ほとんど知識がない状態からこの業界に入りました。

採用する立場として考えても、経験者だから必ず採用する、資格をたくさん持っているから必ず採用する、というものではありません。

それより私が重視するのは、人ときちんとコミュニケーションが取れるかです。

ただし、資格や知識が無駄という意味ではありません。

動物看護に関する知識があれば日々の健康管理に役立つ場面がありますし、外国人のお客様が多い店舗なら英語などの語学力が役立つこともあります。

愛玩動物飼養管理士では、犬猫などの飼養管理だけでなく、動物関係法令、公衆衛生、人と動物の関係などについて学びます。現在も公益社団法人日本愛玩動物協会が1級・2級の認定を行っています。

のあち店長
のあち店長

資格を持っていて損をすることはないです。

ただ、ペットショップで働きたいなら「資格を取れば採用される」と考えるより、接客業だということを理解しておく方が大事だと思います。

働く前に犬や猫について勉強しておきたい人へ

愛玩動物飼養管理士は、動物の飼養管理や関係法令などを体系的に勉強したい人の選択肢の一つです。

ペットショップへの就職を保証する資格ではありませんが、「未経験なので基礎から勉強しておきたい」という人なら、資格取得を目標に学んでみてもいいでしょう。

ペットショップに向いているのはどんな人?

長く働いているスタッフを見ていて感じるのは、接客や販売が好きな人は強いということです。

犬や猫が好きなのはもちろんですが、それだけでは仕事の一部分しかカバーできません。

向いている人の特徴を挙げるなら、

  • 人と話すことが好き
  • 接客や販売が好き
  • 自分からお客様に声をかけられる
  • 犬猫について知らないことを勉強できる
  • 汚れ仕事に抵抗がない
  • 命を預かる責任を持てる
  • 土日祝中心のシフト勤務に対応できる

といったところです。

逆に、「人とはあまり話したくないけれど、動物のお世話だけしたい」という人には、販売を中心とするペットショップはあまり向いていないと思います。

ペットショップで働くために、最初から犬猫の知識が豊富である必要はありません。知識は入社してからでも増やせます。

それよりも、接客や販売を仕事として楽しめるかどうかを一度考えてみてください。

ペットショップで働いていて良かったと思うこと

ここまで読むと、大変な仕事に見えるかもしれません。

それでも長く続けてきたのは、この仕事でしか経験できないことがあるからです。

体調を崩してなかなかごはんを食べられなかった子が、少しずつ元気になっていく。

お迎えされた子がしばらくしてお店に遊びに来て、大きくなった姿を見せてくれる。

「あのときこの家族に出会えてよかったな」と思える瞬間があります。

子犬や子猫を販売したその日だけではなく、その何年後かまで幸せに暮らしていることが分かるのは、この仕事をしていて良かったと思えることの一つです。

毎日かわいい犬や猫に囲まれて癒やされるだけの仕事ではありません。

でも、お世話をして、接客をして、その子に合う家族を一緒に探して、その後の暮らしまでつながっていく。

そこまで含めると、ほかの販売職とは少し違う面白さのある仕事だと思います。

未経験でもペットショップで働ける

私はほとんど犬猫の知識がない状態から、この仕事を始めました。

だから、「詳しくないから応募するのはやめよう」とは思わなくていいと思います。

犬種や猫種、フード、飼育方法、病気、保険、用品など、覚えることはたくさんあります。それでも働きながら一つずつ覚えていくことはできます。

一方で、「動物が好きだから絶対に向いている」とも言えません。

ペットショップは接客業であり、販売職であり、同時に命を預かる仕事です。

もしペットショップで働こうか迷っているなら、

「犬や猫が好きか」だけではなく、「人と話すことや物を販売することも好きか」

を自分に聞いてみてください。

それでもやってみたいと思うなら、未経験だからという理由だけで諦める必要はないと思います。

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