現役のペットショップ店長、のあちです。
犬や猫が好きだから毎日囲まれて仕事をしたい!癒されたい!ペットショップで働きたい!と思っている方も多いのではないでしょうか。
現役のペットショップ店長だからこそ分かる、ペットショップで働くうえで向いている性格や毎日の業務、仕事内容をまとめてみました。
ペットショップの主な業務内容
生体管理
生体とは子犬や子猫、扱っている店舗によっては爬虫類や熱帯魚のことを指します。
現在の法律では子犬や子猫は生後56日で親元(ブリーダー)を離れ、ペットショップにやってきます。人間で例えてもほんの数ヶ月の赤ちゃんと同じです。
環境が変わってごはんを食べなくなってしまったり、ストレスで下痢をしてしまったり、と様々なことが起こります。動いている様子や便の状態を観察してそれぞれ対処していく必要があります。
つまり、普段から常に観察をし、特徴を把握することで、「いつもと様子が違う!」と気付くことができます。ペットショップの業務の中でも生体管理が一番重要かつ根幹であると個人的には思っています。
また、毎日のごはんや排泄したウンチの処理など生体管理の中でも業務は多岐にわたります。

普段のお世話が一番重要だよ!
生体販売
ペットショップは新しい家族を求めて来店されるお客様にかわいい子犬や子猫を見てもらって気に入ってもらえるように縁をつなぐお店です。
新しい家族が見つかることは子犬や子猫にとって幸せなことです。
お客様の求める条件に合う子を探し、不安や疑問が解消できるように提案や助言を行います。

希望する条件に合う子犬や子猫を見つけてあげるんだね♬

商品販売・レジ対応
ペットショップとしての売上は生体販売だけではありません。
ペットフードやおやつなど店舗で販売している商品のレジ接客も重要です。
お客様からの相談に答えられるように、ペットフードやおやつの知識がある程度必要になります。

ドッグフードの特徴やオススメのおもちゃとか教えてあげると喜ばれるね♬
生体ケア
いくらかわいい子犬、子猫でもウンチが身体についていたり、ボサボサな毛のままではかわいさが半減してしまいます。
定期的にシャンプーやブラッシング、爪切りや耳掃除などを行なってお客様が会いに来てくれたときにかわいい状態を保っていることも重要な業務です。

お客様だって汚い子は抱っこしたくないよね!
トリミング
トイプードルなど毛が抜けない犬種は定期的にトリミングを行なう必要があります。お客様の愛犬を預かって全身カットやシャンプーなどを行ないます。トリミングを行なう人をトリマーと呼びます。
トリマーに資格は必須ではありませんが、そのような専門学校などで経験と知識を持った方が多く従事しています。


ちょっと雑談♬
未経験者がペットショップで働く場合、まず犬や猫の種類を覚え、どの犬種は毛が抜けないのかなど覚えなければならないことがたくさんあります。そして、次のステップで販売・契約のスキルやペット保険についても覚えなければいけません。日々、勉強です。
ただ、こんなことを偉そうに語っている私ですが、このペット業界へ転職したときに知っていた犬種は「トイプードル」と「柴」「チワワ」「ダックス」だけでした。(ダックスの中にもミニチュアやカニンヘンなど種類があることも知りませんでした。。)
そんな状態からスタートしても数か月~1年後にはほとんどのことがわかるようになります。「喉乾いた!」などは表情やしぐさでわかるようになります(ホントです。)
【現役店長が暴露】ペットショップで働く「きつい」と感じる3つの実態
体力と精神力が試される「生体管理」
「かわいい動物に囲まれて癒やされる!」というイメージでペットショップの仕事に応募する人は多いけど、現実はちょっと違います。実は、接客以上に体力とメンタルを使うのが「お世話」なんです。
想像を絶する「ウンチ処理」の連続
子犬や子猫は本当に人間の赤ちゃんと同じで、ご飯を食べたらすぐに排泄をします。店舗にはたくさんの子犬や子猫がいるので、排泄物の処理をして、トイレ掃除をする頻度はとても多いです。
病気を防ぐためにも、ゲージやサークルは常に清潔にしておくのがルールです。だから、開店から閉店まで、ひたすら掃除、掃除、また掃除…という日も珍しくありません。
しかも、油断していると、抱っこした瞬間に服にウンチがベッタリ…なんてことは日常茶飯事。「汚い!」なんて言ってられない、戦場のような世界なんです。
見逃せない「体重の管理」と「体調の変化」
子犬・子猫は、少しのことで体調を崩してしまいます。ちょっとした異変が命に関わるから、気が抜けません。
ストレスなどでご飯を食べられない子犬や子猫には、栄養剤やペースト状のフードをシリンジ(注射器の針がないもの)で口に入れてあげる「強制給餌」が必要です。「食べさせないと低血糖になってしまう」というプレッシャーが、いつも頭の片隅にあります。
また、下痢をしてないか、元気があるか、一日中ずっと観察しなければいけません。もし異常を見つけたら、すぐに病院に連れていくなど、急いで対応しないといけません。この「異常に気づく」能力と「いつ何がある分からない」という緊張感が、精神的にかなりきつい部分です。
別れを乗り越える「メンタルの強さ」
一番辛いのは、一生懸命お世話をしても、病気などで命を救えなかった時です。亡くなってしまうと、本当に悲しいし、「もっと何かできたんじゃないか」ってすごく自分を責めてしまいます。
でも、すぐに気持ちを切り替えて、目の前にいる他のかわいい子たちのお世話や、お客様への明るい接客を続けないといけないんです。この切り替えが、この仕事で一番メンタルに来る部分かもしれません。
売上と命の狭間で葛藤する「接客・販売」
ペットショップは、かわいい子犬や子猫たちのお世話をする場所だけど、会社として成り立っている以上、「売上」はすごく大事。だから、「生きていくためのお世話」と「子犬や子猫の新しい家族を見つけてあげる」という、少し難しい二つのことを同時にやらないといけません。
売上を作らなければいけない販売職
「生体管理(お世話)」はどれだけ頑張っても、お店の売上にはなりません。お店の売上のメインは、やはり「子犬や子猫の販売」です。
サービス業なので、会社から毎月「このくらい売りましょう」という目標(ノルマ)があります。しかし、私たちはただの商品を売っているわけじゃありません。
一生を共にする「家族」を探しているお客様と、子犬や子猫たちとの縁をつなぐのが仕事です。家族になる飼い主さんの不安や疑問を一つ一つ解消して、最高の縁をつないであげるのが、接客の一番大事な部分です。
間違った飼い方をする人を止められるか?
時には、お客様の様子を見て「この人、本当に飼えるのかな?」と心配になることもあります。
犬や猫を初めて飼う人や、飼育環境が整っていない人には、プロとして正直にアドバイスし、ときには販売を諦めてもらうことも必要です。
売上が欲しいけど、その子の未来を考えると「売れない」と判断する。この売上と命の重さの間で、いつも心が揺れるのが、ペットショップの販売職ならではの難しさなんです。
知識を常にアップデート
お客様は、私たちがペットの専門家だと思って質問してきます。
「うちの子に合うフードは?」「このサプリメントは効果ある?」など、フードや病気、しつけの相談にすぐ答えられるように、私たちは常に勉強して、知識をアップデートし続けないといけません。
生き物がいるから逃げられない「労働環境」のリアル
「動物が好き!」という熱意があっても、働いていく上で避けて通れないのが労働環境の話。ペットショップには「生き物」がいるからこそ、一般的なサービス業とは少し違うルールがあるんです。
年中無休!休みたくても休めない日がある
ペットショップにいる子たちは、お正月もゴールデンウィークも関係なく、毎日ご飯を食べて、毎日お世話が必要です。
だから、たとえ台風が直撃したり、大雪で電車が止まったりしても、誰かがお店に行ってご飯をあげたり、様子を見たりしないといけません。
休憩時間や残業のリアルな話
営業時間中は、基本的にお客様の接客と、子犬や子猫たちの急な対応でバタバタしています。
子犬・子猫たちは、決まった時間に食事や強制給餌をしないと命に関わるため、人間のお昼ご飯の時間は二の次になりがちです。
お店の閉店時間になっても、子たちの体調が悪ければ帰れません。閉店後に緊急で病院へ連れて行ったり、掃除が終わらなかったり、残業になることも多いです。
もちろん、残業代は出るけど、体力的にはやっぱりきついです。
精神的なON/OFFの難しさ
お世話は、単なる「作業」ではなく「命とのコミュニケーション」です。
家に帰っても、お店の子たちの様子が気になったり、今日起こった命のことで気持ちが沈んだり…。仕事とプライベートの気持ちの切り替えが、なかなか難しい仕事でもあります。
こんな性格がペットショップには向いている
断言して言えるのはただひとつです。人と話すのが好きな人。これに尽きます。
ペットショップは販売職であり、サービス業です。黙々と作業することもありますが、メインは接客です。人と話すことが好きであれば、知識がなくても大丈夫です。知識はあとから付いてきます。

もちろん話を聞くことも大事♬
知識がなくても大丈夫ですが、知識が豊富にあればそれに越したことはありませんし、ペットの資格を持つことで採用の可能性が高まることもあるかもしれません。
まとめ
この記事では、現役のペットショップ店長として、みんなが気になる「仕事のリアル」を包み隠さずお話ししました。
「かわいい動物に囲まれて楽しそう!」というイメージの裏には、命の重さや体力的なきつさ、売上と葛藤する難しさといった、たくさんの試練があることがわかってもらえたかと思います。
でも、最後にこれだけは伝えたいです。
たしかに大変だけど、それ以上にやりがいがある!
私たちがつないだ縁で、犬猫と人が幸せになる瞬間は、何にも代えがたい喜びです。
もしこの記事を読んで、それでも「やっぱりペットショップで働きたい!」という気持ちが少しでも残ったなら、あなたはきっとこの仕事に向いています!


