現役ペットショップ店長、のあちです。
子犬を家族に迎えたばかりの時、一番不安になるのが「ご飯を食べてくれないこと」ではないでしょうか。ペットショップではあんなに元気だったのに……、さっきまで完食していたのに急に食べなくなった……。
小さな体でご飯を食べない姿を見ると、本当に心配になりますよね。でも、安心してください。子犬が食べなくなるのには、必ず理由があります。
今回は、数多くの子犬たちを見守ってきた経験から、お迎え直後の緊張から生後半年頃の反抗期まで、時期別の原因と「どうすれば食べてくれるのか」という解決策をまとめました。
この記事を読み終わる頃には、きっと愛犬にぴったりの「食べさせるコツ」が見つかっているはずです。

なぜドッグフードを食べてくれないのか
子犬を家族に迎え入れた直後は環境が変わったことへのストレスなどで体調を崩したり、緊張状態にあったり、といったことが考えられますが、ある程度環境に慣れた子犬が急にドッグフードを食べなくなることもあります。
今回はお迎え直後から生後6ヶ月くらいまでの子犬にスポットを当ててみます。

成犬やシニア犬はまた別の機会で♬
【お迎え後すぐ~1週間】
子犬を家族に迎え入れた直後、一番多いのがこの時期の食欲不振です。
「昨日までショップで走り回っていたのに、急に静かになってご飯も食べない……」と驚かれるかもしれませんが、実は子犬にとってお迎えは人生最大のイベントです。
まずは、この時期特有の3つの原因を正しく理解しましょう。
環境の変化による「心理的ストレス」
犬は環境の変化に非常に敏感で、ストレスを感じやすい動物です。環境の変化によるストレスは、犬の食欲不振の大きな原因の一つです。
人間でいうと、言葉の通じない異国へ一人で放り出されたような状態です。新しいお家のニオイ、家族の足音、テレビの音……すべてが緊張の種になります。
まずは、サークルにカバーをかけるなどして、子犬が「一人で落ち着ける空間」を作ってあげましょう。無理に構いすぎず、まずは環境に慣れてもらうことから始めてみましょう。

ココがポイント!
お迎え当日は可愛くてついたくさん触りたくなりますが、そこをグッと堪えてください。
まずは「ここは怖くない場所だ」と認識させることが先決です。食欲がない時は、飼い主さんが少し部屋を離れて、子犬を一人にしてあげると、安心して食べ始めることも多いです。
環境、室温などの変化による体調不良
ペットショップ内は常に適温で管理されていますが、家庭では場所によって温度差が出やすいものです。
体が冷えると胃腸の動きが鈍くなり、食欲が低下します。特にお迎え直後は、移動の疲れも相まって体調を崩しやすいので注意が必要です。

ココがポイント!
体重が数百グラムしかない子犬にとって、1食抜くことは命に関わります。
血糖値が下がると、ぐったりして最悪の場合、意識を失う「低血糖症」を引き起こします。低血糖の場合は砂糖水や犬用のブドウ糖を少し舐めさせるだけでも応急処置になります。
様子がおかしい時はすぐに病院へ行きましょう!
急にドッグフードを替えた
「せっかくお迎えしたんだから、もっと良いものを!」という親心で、初日から新しいフードを混ぜたりしていませんか?
今までペットショップで与えていたドッグフードを急に他のドッグフードに替えたりすると、食べなくなることがあります。
ペットショップで食べていたドッグフードを最初のうちは与えるのが賢明かもしれません。

ココがポイント!
どうしても食べない時は、フードを人肌(38度〜40度くらい)に温めてみてください。
ドライフードならお湯でふやかした後に少しレンジで温めると、お肉の香りが数倍に広がり、子犬の食欲スイッチが強烈に入ります。
この「ひと手間」で解決するケースが本当に多いんです。
ドッグフードが合っていない
矛盾しているように聞こえますが、ペットショップで与えていたドッグフードが好きではない子犬もいます。
人間にも好き嫌いがあるように子犬にも当然あります。
ペットショップでは勢いよく食べていたのか、マイペースに食べていたのか、レトルトなど半生タイプだったのか聞いてみましょう。勢いよく食べていたのならドッグフードが合っていないことは考えにくいですが、それ以外ならそのドッグフードが好きではない可能性もあります。
他のドッグフードに変更してみるのも一つの方法だと思います。

ココがポイント!
ペットショップにいる時は、隣のケージの子に取られまいと「競い合って」必死に食べている子がよくいます。
でも、お家に来て一人で落ち着いてみると、「……実はこのごはん、そんなに好きじゃないかも」と冷静(?)になってしまう子がいるのも事実です。
もし「お家では最初からマイペースすぎるな」と感じたら、それはわがままではなく、本当に味が好みではないのかもしれません。
そんな時は、思い切って嗜好性の高いプレミアムフードを試してみるのが、結局は一番の近道だったりします。
【店長推奨】お迎え直後の「お守り」アイテム
環境の変化や緊張で、ドライフードを一口も食べてくれない……。そんな時、私がお店で一番に頼るのが、このロイヤルカナンの「ミニパピー(ウェット)」です。
そのままでも十分食いつきは良いですが、お皿に出したあと、レンジでほんの数秒(人肌程度に)温めてみてください。
香りがさらに立ち上がり、食欲が落ちている子でも「え、何このいい匂い!?」と食いついてくれます。
生後4~6ヶ月頃
環境にも慣れ、体もしっかりしてきたこの時期に急にご飯を食べなくなるのは、病気よりも「ココロの成長」が原因であることが多いです。
「食べない」という反抗
元気なのに急にご飯を食べなくなった。今までできていたトイレを失敗する。
そんな変化があれば、それは犬の「反抗期(思春期)」かもしれません。知能が発達し、「わがままを言ったらどうなるか?」を試している時期でもあります。

ココがポイント!
ご飯を食べないからといって、すぐにおやつや美味しいトッピングを追加するのはNGです。
子犬は「食べなければもっと美味しいものが出てくる!」とすぐに学習してしまいます。
一度この味を占めると、将来的にわがままが加速して、健康管理が本当に大変になります。心を鬼にして「出されたものを食べる」習慣を守りましょう。
「遊びたい!」という欲望が食欲を超えている
好奇心旺盛なこの時期は、「ご飯を食べる時間ももったいないくらい遊びたい!」という欲望が勝ってしまうことがあります。
また、飼い主さんが「食べて!お願い!」と必死になる様子を、「遊んでくれている」と勘違いして、わざと食べずに気を引こうとする子もいます。

ココがポイント!
ダラダラと食べさせてはいけません。食器を置いて20〜30分経っても食べない場合は、サッと下げてしまいましょう。
「今食べないとなくなっちゃうんだ!」というルールを教えることが、食欲を安定させる一番の近道です。
一食抜いても健康な子犬なら大丈夫。次の食事でしっかり食べるようになります。
【店長推奨】遊びと食事をセットにする「知育玩具」
「遊びたくてご飯に集中できない!」という子には、食事を「遊び」に変えてあげましょう。
中にフードを詰めて与えることで、遊びたい欲求を満たしながら、時間をかけて食事をさせることができます。早食い防止にもなり、退屈な留守番時間のお供にも最適です。
歯の生え変わりによる「口の中の違和感」
ちょうどこの時期は、乳歯から永久歯に生え変わるタイミングです。歯茎がムズムズしたり、少し痛みがあったりして、硬いドライフードを噛むのを嫌がることがあります。

ココがポイント!
もし口の横を気にしていたり、一度口に入れてもポロッと出してしまうようなら、歯茎が痒いのかもしれません。
そんな時は、フードを少しだけぬるま湯でふやかして、噛みやすくしてあげてください。違和感がなくなれば、また以前のように食べてくれるようになります。
成長期の終わりによる「食事量の自然な減少」
生後6ヶ月を過ぎる頃になると、それまでの爆発的な成長スピードが少し落ち着いてきます。
体が必要とするエネルギー量が減るため、食べる量が自然と落ち着いてくるのもこの時期の特徴です。

ココがポイント!
高校生の頃はあんなに食べたのに、大人になると落ち着く……。ワンちゃんも一緒です。以前ほどガツガツ食べなくなったのは、体が「大人」に近づいている証拠でもあります。
便の状態が良く、体重が極端に減っていなければ、今の愛犬にとってそれが適量なのかもしれません。
「飽き」ではない!嗜好性の高いフードへの切り替え
多くの飼い主さんが「うちの子、今のフードに飽きちゃったみたいで……」と仰います。
しかし、実は「飽き」というよりも、成長に伴って「より質の高い、本能が求める美味しさ」を求めるようになっているケースが多いのです。
子犬の味覚は急に発達する
子犬は生後数ヶ月で味覚や嗅覚が急激に発達します。
それまで出されるがままに食べていた「穀物中心のフード」や「人工的な香料で味付けされたフード」に対して、「もっとお肉の味がするものが食べたい!」という本能的な欲求が目覚めることがあるのです。

ココがポイント!
安価なフードの多くは、表面に動物性油脂や香料を吹き付けて「美味しそうなフリ」をしています。でも、賢い子犬はすぐに見抜いてしまいます。
本当の意味で「食いつき」を改善したいなら、香料でごまかさない、お肉やお魚そのものの香りが強いフードを選んでみてください。
「食べない悩み」を終わらせるフード選び
トッピングを繰り返して「わがまま」を助長させる前に、メインのドライフードそのものを見直してみるのも一つの方法です。
特に、動物性タンパク質(お肉・お魚)が50%以上含まれているような高品質なフードは、子犬の食欲を根本から呼び覚ましてくれます。

ココがポイント!
質の高いフードは、食いつきが良くなるだけでなく、毛並みのツヤや涙やけの改善、そして将来の健康な体作りにも直結します。
「食べなくて心配……」と悩むストレスを考えれば、少し良いフードに変えて愛犬が喜んで完食してくれる姿を見る方が、飼い主さんにとっても安心ですよね。
【店長が本気で推奨】原材料の半分以上がお肉!究極の「バーキングヘッズ」
最大の魅力は、原材料の半分以上が新鮮なお肉やお魚でできていること。袋を開けた瞬間に広がるのは人工的な香料ではなく、本物の「お肉のいい匂い」です。
これなら、食が細い子やわがままに見えた子も本能で喜んで食べてくれます。合成着色料や保存料は一切不使用で、お腹に優しいグレインフリーなのも嬉しいポイントです。
まとめ
今回は、子犬がご飯を食べない理由とその対策について、お迎え直後から反抗期までの流れに沿って解説しました。
小さな愛犬がご飯を食べてくれないと、どうしても「自分の育て方が悪いのかな?」と自分を責めてしまいがちです。
でも、安心してください。食べないのは愛犬からの「ちょっと緊張しているよ」「もっと美味しいものがあるって知ってるよ」という大切なサイン。
今回ご紹介したロイヤルカナンのパウチやバーキングヘッズのような、プロも頼るアイテムを上手に使って、まずは「完食する喜び」を親子で分かち合ってみてくださいね。
ご飯の悩みが解決したら、次は「お家での過ごし方」や「しつけ」についても学んでいきましょう。以下の記事では、子犬との暮らしをより楽しくするコツを紹介しています。



