2024年8月、南海トラフに関する「巨大地震注意」という聞きなれない単語も発表されました。地震や台風、洪水など災害はいつ起こるかわかりません。ペットは私たちの大切な家族の一員であり、災害時、安全に避難することは飼い主の重要な責任です。
避難生活ではペットもストレスや不安を抱えがちですが、事前に必要なグッズを準備することで安心して避難することができます。本記事では、ペットのために用意すべきアイテムや、避難時に役立つポイントを紹介します。大切なペットを守るために、今から備えを始めましょう。
災害に備える・災害から守る
災害時の安全確保
ペットは自力で避難することも、安全を確認することもできません。避難は飼い主に頼りっきりになります。万が一、迷子になれば命の危険性も増します。そして避難生活は環境の変化やストレスによって体調を崩しやすくなります。
さらに、避難場所によってはペットの同伴が難しい場合もあるため、ペット同伴可能な避難場所を確認しておくなど、事前に調べておくことが重要です。
災害時に備える
ペットは家族の一員として日常生活を送っています。そのため、災害時の安全確保や避難準備は他の家族同様に準備しておくことが飼い主の重要な責任となります。
避難先での受け入れ態勢や、ペットが必要とする食糧・医療品の確保、迷子対策を事前に整えておくことで、ペットの命を守り、災害時の混乱や不安を最小限に抑えることができるでしょう。
災害は予測できない
災害はいつ、どこで発生するか予測が難しく、突然の地震や台風、洪水などにより生活が一変する可能性があります。このため、ペットの安全を含む事前準備は非常に重要です。
災害が発生してからでは適切な対応が難しく、混乱の中で必要な物資を用意したり、ペットを安全に避難させる時間が限られてしまいます。避難先がペットを受け入れない場合や、移動時にペットが不安や恐怖でパニックになることも考慮し、食糧、飲料水、キャリーケース、常備薬などの準備が必要です。
これらの備えを事前に整えておくことで、ペットと飼い主の安全を守り、スムーズな避難を可能にします。
事前に準備しておくべきグッズ
基本的な生活グッズ
ペットフード(最低3日~1週間分)
ペットフードは最低3日、できれば10日耐えられる程度準備しておくことが非常に重要です。ドライフードは軽量で長期保存が可能なうえ、場所を取らずに備蓄しやすいのが利点です。一方、ウェットフードは水分を多く含むため、ペットが水を飲めない状況でも適していますが、重量があり、開封後の保存が難しい点も考慮する必要があります。
両方をバランスよく備えておくと、災害時の状況に応じて適切に対応できます。また、普段からペットに慣れさせておくことで、非常時にもストレスを軽減し、スムーズに食事を摂ることができるようになります。
ペットフードストッカー
ドライフードを密閉状態で保存できるため、酸化せずに鮮度をキープした状態で長期保存できるメリットがあります。
飲料水
ただでさえ、災害時はストレスや環境の変化で体調不良や脱水症状を引き起こすリスクがありますが、水分が取りにくい状況ではさらにその危険が増します。
ペットの体格によって必要な水分量は違いますが、一般的には1日に500ml~1リットル程度の水分を摂取するのが良いとされています。避難場所では水の供給が不安定になる可能性もあるためペット用の水を確保しておくことが重要です。
ペットスエット
ペットの体液に近いイオンバランスのため、水分やイオンを素早く吸収してくれます。オリゴ糖がお腹の環境を健康に保ち、被毛の健康維持をサポートするパントテン酸カルシウム配合。ヨーグルト風味で飲みやすいです。
食器・水飲み器
折りたたみ式や軽量タイプの食器や水飲み器は、コンパクトで持ち運びが簡単なので、災害時の避難生活で非常に便利です。避難場所や移動中の限られた場所でも使用しやすく、収納も簡単です。
また、折りたたみ式は丈夫な素材でできているため、長時間の使用にも耐えやすい特徴があります。災害時の混乱の中でも、手軽にペットの飲食を確保できるため、重要な防災アイテムとなります。
食器
折りたたみの食器は持ち運びが簡単で防災グッズに適しています。ただ、避難中だけ使用をしようとすると急に食器が変わったストレスもあるかもしれないので、普段から慣らしておくこともおすすめです。
トイレ用品
ペットが環境の変化によりストレスを感じやすく、排泄トラブルが発生する可能性があります。犬にはペットシーツやビニール袋、猫には簡易トイレや猫砂を用意しておくと、避難場所や自宅避難時に安心して排泄できる環境を整えることができます。
臭わない袋
排泄物をこの袋に入れてごみ袋に捨てます。臭いをブロックできるので、避難場所で重宝します。我が家では普段使いしている必須アイテムです。
排泄物の処理方法は
住んでいる市町村で違うので
普段使いをする場合は要注意!
どこでもネコトイレ
持ち運び可能な猫トイレ。水や汚れを弾いてくれる素材なので、トイレ内部に染み込むことなくサッと簡単にお手入れできて清潔に使えます。40㎝×30cmあり、8kgほどの大柄な猫でも使用可能です。
避難や移動に必要なグッズ
キャリーバッグやケージ
災害時にペットを安全に移動させるためにキャリーバッグは必須アイテムとなります。避難時の混乱や不安定な状況のなかで、ペットがパニックになり逃げ出すことを防ぐためにも、しっかりとしたキャリーバッグが必要です。
また、避難所や避難経路では、ペットが他の人や動物と接触してトラブルが起きるのを防ぐ役割も果たします。ペットが安心して過ごせるスペースとしても機能し、避難生活中のストレス軽減にも繋がります。
折り畳み式サークル
旅行やキャンプ、災害の時でも臨時ケージとして使用できます。通気性を重視したメッシュ素材を使用。わんちゃんも一目で確認できるので安心です。軽量コンパクトなので、収納に入れたり、車に積んだりと片付けも楽々です。
キャリーバッグ
リュックの両側と天面に大きなメッシュ製の窓があるので通気性が抜群です。また、カーテンを下ろして置くことができるので、避難場所など慣れない環境でペットが怖がる場合にも適用できます。
洗濯ネット
猫は自分のからだに合った狭い空間にいると落ち着いて過ごすことができます。普段抱っこやキャリーに入ることに慣れている猫でも緊急時はパニックになるので、ネットがあると落ち着いてくれます。
我が家の猫もこのネットが大好きです♪
リード・ハーネス
災害時の混乱や避難中にペットが逃げ出すのを防ぐためにリードやハーネスが必要です。特に災害時にはペットが驚いてパニックになり、思わぬ行動を取る可能性が高いです。
ハーネスは首輪よりも安全性が高く、しっかりとペットを制御できるため、安心して移動が可能です。また、避難所や避難経路では他の人や動物との接触を避けるためにもリードやハーネスは重要です。ペットの安全を守るために欠かせないアイテムです。
健康を守るためのグッズ
常備薬
災害時にペットが持病を悪化させるリスクを防ぐために常備薬も必要です。避難所や避難生活中は環境の変化によるストレスや食事の乱れが原因で、持病が悪化する可能性があります。
また、災害時は動物病院にアクセスできない場合も多く、必要な薬をすぐに手に入れることが難しくなるため、事前に常備薬を用意しておくことが重要です。
快適さを保つためのグッズ
ブランケット
避難場所が寒かったり、温度変化が激しかったりした場合に備えて、ブランケットを用意しておきましょう。体を温めるだけでなく、馴染みのある匂いがストレス軽減にも繋がります。
ブランケット
避難先でペットが落ち着ける場所を確保できるため、快適さを保つための重要なアイテムです。
おもちゃ
災害時のストレスを軽減し、ペットに安心感を与えるために普段使っているおもちゃを準備しておくことも重要です。避難場所では環境の変化や不安定な状況により、ペットがストレスを感じやすくなります。いつも遊んでいるおもちゃを持参することで、ペットが慣れ親しんだものに触れ、安心して過ごすことができます。
また、避難所などでの退屈や不安感を和らげる役割も果たし、ペットの精神的な健康をサポートする重要なアイテムです。
ペットの情報をまとめた書類
ワクチン接種証明書
ワクチン証明書やペットに関する情報を防災グッズとして準備しておく理由は、避難先や緊急時にペットの健康管理をスムーズに行うためです。
避難所やペットを預ける施設では、ワクチン接種の確認が求められることが多く、証明書がないと受け入れを拒否される場合があります。
また、ペットの健康状態や特記事項をまとめた情報を持参することで、必要な医療やケアが迅速に提供される可能性が高まります。迷子になった場合にも、情報があれば迅速に保護されやすくなります。
健康手帳・愛犬手帳
愛犬や愛猫の健康やワクチン接種情報が一冊にまとめて保管できます。写真も貼れて想い出を増やせることも魅力的です。
ペットの写真
ペットの写真を防災グッズとして準備する理由は、万が一、災害時にペットが迷子になった際に迅速な発見や保護に役立つためです。
写真があれば、避難所やSNS、周囲の人々にペットの特徴を正確に伝えることができ、捜索活動が効果的に行えます。また、避難所でペットを預ける場合にも、飼い主であることの証明として写真が有効です。
オーダーメイドのオリジナルアルバム
MUJIBOOKS(無印良品)が推奨している、シンプルで洗練されたフォトブックサービスです。 選べる表紙は麻布クロスとクラフト紙。 創業100年の印刷会社がたしかな技術で仕上げてます。
ギフトにもなるフォトブックです。
災害の前にやっておきたいこと
ペット同伴可能な避難場所の確認
災害時、ペットを守るための対策として、まずペット同伴可能な避難所を事前に確認しておくことが重要です。避難所には衛生面や安全面の理由からペットを受け入れない場合もあるため、ペットが避難できる場所を把握しておく必要があります。
迷子札を作っておく
迷子札の写真を防災グッズとして準備する理由は、災害時にペットが迷子になった場合でも、迅速に飼い主へ連絡できる手段を確保するためです。迷子札には飼い主の連絡先やペットの名前が記載されており、ペットがパニックで逃げ出しても、保護された際にすぐに連絡を受け取れます。
写真を準備することで、迷子札が外れてもペットの身元を確認する手段を残せます。避難先や屋外でもペットの安全と早期保護に繋がる重要な対策です。
迷子札・ネームタグ
犬種ごとや足跡など66種類のシルエットと10種類のフォントから好きなものを選んで作る、オーダーメイド迷子札です。
ワクチンを接種しておく
避難所や混雑した環境でペットが感染症にかかるリスクを減らすために今のうちからワクチンを接種しておくことをお勧めします。
災害時は多くのペットが一か所に集まるため、感染症が広がりやすくなります。特に避難所では衛生管理が難しい場合があり、ワクチン接種が済んでいないと病気にかかりやすくなります。また、ペット同伴を許可する施設ではワクチン接種が条件となることが多いため、事前に予防接種を済ませておくことで安心して避難ができます。
人も食べられる非常食を準備しておく
人も食べられるペット用のおやつは、災害時に非常に役立ちます。災害時には食料供給が不安定になり、ペットだけでなく飼い主も十分な食事が確保できない場合があります。
このような状況で、ペット用のおやつが人間にも食べられるものであれば、双方が食料を共有できるため、備蓄の効率が高まります。また、ペットも馴染みのある食べ物で安心し、ストレスを軽減することができます。災害時の緊急食として、柔軟に使える利点があります。
犬も人も食べられる非常食
まとめ
災害時にペットを守るための事前準備は、飼い主としての重要な責任です。
ペットは自分で避難や対応ができないため、必要な物資や避難計画を整えておくことで、災害時の混乱やリスクを軽減できます。ペット用の食糧や水、医療品、キャリーケースなどの基本的なグッズの準備はもちろん、避難所の確認や迷子対策も重要です。
ペットも大切な家族の一員であり、万全の備えがあることで、彼らの命を守り、安心して共に避難生活を送ることができるようになるでしょう。