現役ペットショップ店長、のあちです。
自宅で愛犬が元気に走り回る姿は、飼い主にとって何よりの喜びですよね。
でも、そのフローリング、実は愛犬の膝をじわじわと痛めているかもしれません。「滑ってヒヤッとした」経験はありませんか?
実はペットショップの現場でも、床で滑って関節を痛めてしまう子は少なくありません。特にトイプードルやチワワなどの小型犬に多い「パテラ(膝蓋骨脱臼)」は、日々の“滑り”が原因で悪化することがほとんどなんです。
今回は、店長としての経験から、愛犬の膝を守るための「本当に効果がある床対策」を厳選してご紹介します!
フローリングが愛犬に与える3つのリスク
パテラ(膝蓋骨脱臼)の悪化
ペットショップ店長として多くのお客様と接する中で、最も多く耳にするお悩みがこの「パテラ(膝蓋骨脱臼)」です。
パテラとは、膝のお皿が正常な位置から外れてしまう病気のことで、特にトイプードル、チワワ、ポメラニアンなどの小型犬に非常に多く見られます。
実は、日本の住宅に多いピカピカのフローリングは、犬にとって「常に氷の上を歩いている」のと同じくらい過酷な環境なんです。
滑りやすい床で生活し続けると、愛犬には次のような負担がかかります。
踏ん張りがきかず、常に膝にひねりが加わる
急な方向転換やジャンプの着地で、一気にお皿が外れるリスク
外れた状態に慣れてしまい、筋肉が変形して手術が必要になるケースも
「うちの子はまだ若いから」や「元気に走り回っているから大丈夫」など思いがちですが、実は元気に走っている時ほど、滑った瞬間の衝撃は大きく危険です。
一度パテラが進行してステージが上がってしまうと、自然に治ることはありません。高額な手術費用がかかるだけでなく、何より愛犬が大好きな散歩に行けなくなるのは悲しいですよね。
だからこそ、症状が出る前の「滑らせない環境づくり」が、私が一番にお伝えしたい最大の予防策なのです。
足音による近所トラブル
「家の中くらい、思いっきり走らせてあげたい!」と思うのが親心ですが、マンションやアパートなどの集合住宅にお住まいの場合、愛犬がフローリングを走る際の「カシャカシャ」という爪の音や、ソファから飛び降りた時の「ドスン!」という衝撃音は、下の階の方には想像以上に大きく響いています。
実は、ペットショップへご相談に来られるお客様の中にも、「愛犬の足音が原因で近隣から苦情が来てしまい、肩身の狭い思いをしている…」という方が少なくありません。
足音によるトラブルを防ぐために知っておきたいポイントは3つです。
爪の音(高音)
フローリングに直接爪が当たる高い音は、意外と遠くまで響きます。
飛び降りの衝撃(低音)
体重数キロのワンちゃんでも、高い所からの着地音は下の階では「重低音」として伝わります。
夜間の大運動会
飼い主さんが寝静まった後の「ひとり遊び」の音は、周囲が静かな分、トラブルに発展しやすいです。
せっかく愛犬と幸せに暮らしているのに、ご近所との関係が悪くなってしまうのはとても悲しいことです。
対策として防音性の高いマットを敷くことは、「愛犬の足腰を守ること」と「飼い主さんの心の平穏を守ること」の両方に繋がります。
お互いが気持ちよく暮らすためのマナーとして、また愛犬が堂々と家の中で遊べる環境づくりのために、しっかりとした防音対策を考えてあげましょう!
体を冷やし、免疫力を下げる
「犬は寒さに強い」と思われがちですが、実はフローリングから伝わる冷えは、私たちが想像する以上に愛犬の健康にダメージを与えます。
犬は人間よりもずっと地面に近い位置で生活しています。特に冬場のフローリングは、冷たい空気が足元に溜まる「底冷え」の状態です。
冷たい床に直接お腹をつけて寝てしまうと、内臓が冷えてしまい、次のようなトラブルの原因になります。
免疫力の低下
体温が1度下がると免疫力は大幅に低下すると言われており、風邪や下痢、泌尿器系のトラブルを引き起こしやすくなります。
関節や筋肉の硬直
冷えは血行を悪くします。筋肉が硬くなると、パテラ(膝蓋骨脱臼)などの関節疾患がある子は痛みを感じやすくなり、歩き出しに違和感が出ることもあります。
シニア犬への負担
体温調節機能が落ちてくる高齢犬にとって、床からの冷えは心臓や血管への大きなストレスになります。
また、意外と注意したいのが「夏場の冷房」です。 エアコンをつけた部屋では、冷たい空気は床の方へ流れます。夏場でも床の上だけがキンキンに冷えていることがあるため、一年を通して「床の断熱」を意識してあげることが大切です。
愛犬がいつでも「温かい場所」と「涼しい場所」を自分で選べるように、床にマットやラグを敷いて、冷気を直接伝えない工夫をしてあげましょう。
【店長厳選】愛犬の膝を守る!タイプ別・床対策グッズ5選
滑り止めマット・ジョイントマットを並べる
滑り止めマットと同様、汚れた部分だけを一枚単位で洗うことができること、ボロボロに傷んでしまった場合にその一枚だけの交換ができることがメリットとして挙げられます。
一方で、ジョイントマットの裏側はゴミがたまりやすく、ダニが繁殖しやすい環境になるため、定期的な清掃が必要になることがデメリットとなります。
また、ジョイント部分をイタズラして噛んで飲み込んでしまう危険性もあるので注意して使用しましょう。
【汚れた1枚だけ洗える!】リビングの形にフィットする、撥水・防音タイルマット
リビング全体に対策をしたいなら、この30cm角のタイルマットが一番の正解です!
最大のメリットは、粗相や食べこぼしで汚れても、その「1枚だけ」を剥がして洗濯機で丸洗いできることです。
裏面が床にピタッと吸着するので、掃除機をかけてもズレず、愛犬の激しい動きもしっかり受け止めてくれます。
ハサミで自由にカットできるので、お部屋の隅まで隙間なく敷き詰めて、家中を「安心のドッグラン」に変えてあげましょう。
カーペットやロングマットを敷く
カーペットやロングマットは面積は大きいですが、1枚なので敷くことや外すことは簡単にできます。しかし、汚れた場合は一部分だけを取り外すことはできないので、丸洗いをすることになります。
犬の爪が引っかかってしまうような素材のものは避けることも重要です。
【廊下のダッシュも安心!】ピタッと吸着してズレない、防水・消臭ロングマット
この日本製のロングマットは、裏面が吸着加工されているので、勢いよく走り回っても絶対にズレません。
厚さ2mmと薄型なので、ドアの開閉に干渉しないのも嬉しいポイントです。
さらに、防水加工でおしっこもサッと拭き取れ、消臭成分カテキン配合で気になるニオイもカットしてくれます。
ワックスを塗る
床にマットやカーペットを敷くのではなく、床自体に滑り止めワックスを塗ってしまうことも作戦のひとつです。
フローリングのままなので、部屋の雰囲気や家具とのコーディネートも崩れることなく対策ができる点がメリットとなります。
一方で、時間の経過とともにどうしても効果は薄くなってきてしまうため、定期的にワックスを塗る必要があります。ワックスによっては高額なものから簡単なコーティングシートのようなものまであります。
塗るだけでグリップ力UP!愛犬に優しい「すべらないワン!」ワックス
「床にマットを敷き詰めると、せっかくのインテリアが隠れてしまう……」とお悩みの飼い主さんに、ぜひ試していただきたいのがこちらのワックスです。
普段のお掃除感覚でサッと塗るだけで、フローリングに驚くほどのグリップ力が生まれます。
これだけで、愛犬の足が外側に流れるのを防ぎ、膝への負担を劇的に軽減してくれます。植物性成分でできているので、床を舐めてしまう癖がある子でも安心です。
専門業者にコーティング剤を塗ってもらう
コーティングはワックスより高価なものになってしまいますが、より効果を期待できるものになります。施工業者が数日をかけて作業してくれます。
ワックスは時間とともに効果が薄まりますが、コーティング剤を一度塗ってしまえば数十年単位で耐久できることが最大のメリットです。外観がとても綺麗で掃除も楽になり、水拭きや油汚れも綺麗に掃除できることも大きな利点です。
デメリットとしては、やはり高価だというところです。しかし、ここで紹介するフロアコーティングの窓口という一括見積もりで少しでも自分に合った施工業者を探してみてはいかがでしょうか。
【一生モノの安心】プロの施工で滑り知らず!失敗しないためのフロアコーティング
マットのズレやワックスの塗り直しに疲れてしまった飼い主様へ、最終回答とも言えるのがプロによるフロアコーティングです。
一度施工すれば、数十年単位で愛犬の足腰を守り続け、お掃除も劇的に楽になります。とはいえ、高価な買い物ですから業者選びで失敗したくないですよね。
この「フロアコーティングの窓口」は、実績豊富な優良業者最大8社から一括で見積もりが取れる優れもので、愛犬の犬種や床の材質に合った「本当に滑らないコーティング」を、プロの提案を比較しながらじっくり選べます。
床だけじゃない!パテラ予防に効果的な生活習慣

床を滑りにくくすることはパテラ予防の第一歩ですが、それだけでは不十分です。
店長として多くの子を見てきた経験から断言できるのは、「愛犬の体そのもの」へのアプローチが同じくらい大切だということです。
今日からすぐに始められる、3つの重要な生活習慣をご紹介します。
「適正体重」を維持する
パテラ予防において、体重管理は最も重要と言っても過言ではありません。
膝のお皿(膝蓋骨)を支える関節にとって、わずか数百グラムの増量が、人間でいう数キロ〜十数キロ分の負担増に相当します。
理想は「少し細め」
肋骨がうっすら触れる程度の体型をキープしましょう。
おやつの与えすぎに注意
家族全員で協力して、一日の給餌量を守ることが膝への優しさになります。
足裏の「ムダ毛」と「爪」のケア
せっかく滑りにくいマットを敷いても、足裏の毛(肉球の間の毛)が伸び放題だと、自分の毛で滑ってしまいます。
足裏バリカンを習慣に
肉球がしっかり床に接地するように、定期的にバリカンで整えてあげましょう。
爪切りも忘れずに
爪が伸びすぎると指が浮いてしまい、正しい歩き方ができなくなります。これも膝に負担をかける大きな原因です。
筋肉を落とさない「質の良い運動」
パテラの子は「運動させないほうがいい」と思われがちですが、実は逆です。膝を支えるのは周りの筋肉。筋肉が落ちると、さらにお皿が外れやすくなります。
散歩は必須
激しいジャンプや急旋回は避けるべきですが、ゆっくり歩くお散歩は筋力維持に不可欠です。
坂道や芝生を活用
平坦な道だけでなく、緩やかな坂道やクッション性のある芝生の上を歩くことで、膝に負担をかけずに体幹と脚力を鍛えられます。
まとめ
愛する犬が健康で長生きするためには、日々の生活環境が非常に重要です。
特に、見落とされがちなのが「床」の問題。滑りやすいフローリングは、愛犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)や股関節形成不全、さらには椎間板ヘルニアなど、深刻な関節疾患や怪我のリスクを高めてしまいます。また、冷たい床は愛犬の体調不良や免疫力低下の原因にもなりかねません。
本記事でご紹介したフロアコーティングやペット用マットは、愛犬の足腰への負担を軽減し、滑りや冷えから守るための効果的な解決策です。
一度対策を講じてしまえば、愛犬は家の中で安心して自由に動き回り、快適に過ごせるようになります。

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