ペットショップ店長、のあちです。
これからペットショップやブリーダーから新しく子犬を家族として迎えよう、迎えることを検討しよう、という方も多いかと思います。
今回は、初めて子犬を飼う方・飼いたい方に向けて「子犬を飼う前に必要な心構え」をお伝えしたいと思います。もうすでに飼われていてこれから多頭飼いを考えている方はもうご存知かと思いますがお付き合いください。
子犬を迎える前に必要な心構え
最後まで家族として愛情を持って育てましょう
当然と言えば当然のことですが、敢えて言わせていただきます。
最後まで責任と愛情を持って育ててください。
テレビなどの報道でご存知だった方も多いかと思いますが、2020年当時コロナ禍においてペット業界は大変賑わいました。「給付金が入ったからペットを飼おう」「リモートワークになり、在宅が増えたからペットを飼おう」という方が本当に多く見受けられました。
しかし、残念ながら「在宅勤務じゃなくなったからもう飼えない」や「こんな大変だとは思わなかった」と飼育放棄をしてしまう方も見られました。飼ってから「こんなはずじゃなかった…」と嘆いてもどうしようもありません。
小さなひとつの命を守って、愛情と責任を持って育てる心構えを持ってください。
10年以上の付き合いになるからね♬
混合ワクチンなどの予防接種、フィラリア予防などの薬も必要
前述した通り、「飼育放棄」を考えてしまう方の半数ほどが「こんなにお金がかかるなんて」と費用面の負担を苦慮される方が多いようです。
例えばペットショップで子犬や子猫を迎えようと考えた場合、ペット自体の生体代金に加えてマイクロチップ装着料などのパック代金として5~8万円ほどの初期費用を支払うことで無事に家族に迎えるわけですが、それで終わりではありません。
生後2ヶ月ほどの子犬であれば、2回目、3回目のワクチンが必要になりますし、狂犬病予防の注射も必要になります。ノミ・ダニの予防薬やフィラリアの予防薬も必須です。混合ワクチンと狂犬病は毎年接種が必要です。
さらにトイプードルやマルチーズなど、カットを必要とする犬種に関してはトリミング費用も必要になってきます。トリミングしてあげないと毛玉や皮膚病に発展…というケースも無くはないので気を付けましょう。
ごはんやシーツなどの費用も絶対発生するよ!
ダニの専門機関「日革研究所」が研究開発した『ダニ捕りロボ』は商品の内部にダニが好む誘引剤を仕込んでおり、布団等の奥に潜り込んだチリダニ・ツメダニ等を引き寄せます。
商品の誘引剤は食品粉末、ビール酵母、食品添加物など自然由来の成分のみなので、お子様やペットがいるご家庭でも安心!
介護や看護が必要になる可能性があることを認識しておく
ペットショップやブリーダーから子犬や子猫を家族に迎え入れるタイミングとして一般的には生後2~3ヶ月が多いのではないでしょうか。生後2~3ヶ月は人間で例えると幼稚園児から小学校低学年くらい。そんな子犬、子猫も歳を取ります。7歳や8歳を迎えるころには「シニア」と呼ばれる年齢になります。
年齢を重ねるごとに起こる可能性が増えるのは病気です。猫は腎不全や尿結石など泌尿器系の病気が多く、犬も白内障など目の病気や皮膚の病気になる可能性もあります。犬、猫ともに認知症になることもあります。
そのように年齢を重ねることによって介護や看護が必要になってしまう可能性があることを子犬・子猫の時期から念頭に置いて、健康に過ごせるような配慮(ストレスを適度に発散させる、過度におやつを与えない、など)して年齢を重ねていくように心がけましょう。
シニアになる前から気をつけておきたいね♬
病気や怪我など予期せぬ事故、費用が発生する可能性
シニアになってからの病気はある程度想定しながら生活することも可能だと思いますが、子犬の時期でも急な病気や予期せぬ怪我に見舞われてしまうことがあります。
特に家族に迎えたばかりの子犬は、免疫力も低く環境の変化がストレスになり、体調不良になりやすいです。
環境が変わったばかりは特に注意が必要だよ♬
子犬によく見られる病気や事故
よくある病気
下痢・嘔吐
環境が変わったり、寒さなど環境面のストレスやごはんの食べ過ぎなどで、下痢や嘔吐をしてしまうことがあります。
また、ウイルスや寄生虫が原因の場合もあるので下痢をした場合は病院で検査をしてもらうのがいいでしょう。
ケンネルコフ
ケンネルコフとは、伝染性の呼吸器疾患で、ウイルスや細菌などいろいろな原因が考えられます。
生後2ヶ月弱から6ヶ月の子犬に発症することが特に多く、常にコホコホと咳をする症状が見られます。
パルボウイルス感染症
パルボウイルス感染症は腸に炎症を起こします。
重篤な場合は全身性疾患を起こし、敗血症による多臓器不全、さらには亡くなることもあります。早期の発見、治療がとても重要になります。
少しの変化でも見逃さないようにしよう!
よくある事故
骨折
チワワやトイプードルなどの超小型犬、特にポメラニアンやミニチュアピンシャーなど肢が細い犬種は骨折をしやすいので注意が必要です。
ソファーやベッドなどの段差でも骨折の恐れがありますのでソファーやベッドを上り下りする階段などを備え付けてあげましょう。
誤飲、誤食
子犬や子猫の時期は、「何が食べ物で何が食べ物ではないか」がわかりません。そのため、匂いを嗅いだり一旦口に入れてみて食べられるものは食べるし、食べられないものだと判断したら口から出します。その際に誤って食べ物ではないものを誤飲してしまうリスクはとても高いです。
おもちゃの一部やトイレシーツ、靴下や500円玉などの硬貨といったものを誤飲してしまい病院に駆け込んだと飼い主さんからよく聞いたことがあります。
溺水
飼い主さんが目を離した隙にお風呂場などに逃げ込み、浴槽に落ちて溺れてしまう。などという悲惨な事故も起こり得ます。子犬、子猫の時期は特に注意が必要です。
子犬の時期だけではなく、成犬になってからの怪我や病気のリスクもあります。例えば夏の時期などは熱中症にも注意が必要ですし、フローリングなどで肢が滑ってパテラ(膝蓋骨脱臼)になってしまうこともあります。カーペットやコンセントのコードを噛んで感電、という事故もよく耳にします。こういった事故を未然に防ぐために飼い主さんが常に注意して観察しておく必要があります。
いろんなものに興味を持つから注意が必要だね!
まとめ
ここではペットを迎えるのに必要だと感じる4つの心構えと子犬のときに起こりがちな事故や病気を合わせて紹介しました。
「可愛いから飼う」と家族を迎えたい気持ちも充分理解できますが、10~15年の付き合いになる家族です。ここに挙げたような心構えを持って責任を持って愛情豊かに育てていきましょう。