ペットショップ店長、のあちです。
猫と暮らしたいけれど、仕事で日中は家を空ける。
そんな生活でも猫を飼えるのか、留守番ばかりでかわいそうではないのかと心配になる人もいるでしょう。
猫は犬と比べると、ひとりで過ごす時間を作りやすい動物です。そのため、仕事などで日中留守になる家庭でも猫と暮らすことはできます。
ただし、「猫はひとりが好きだから何もしなくても大丈夫」というわけではありません。
食事や水、トイレ、室温はもちろん、誤飲や事故が起こらない環境を整えておくことが大切です。
この記事では、猫を留守番させるときに準備しておきたいことや、留守番中の安全対策について紹介します。
猫はひとりで留守番できる?
健康な成猫で、食事や水、トイレなどの環境が整っていれば、飼い主が仕事などで日中家を空けること自体は珍しいことではありません。
「仕事で毎日8時間くらい家を空けるから猫は飼えない」と、必要以上に考えることはないでしょう。
ただし、猫にも性格や年齢、健康状態による個体差があります。
ひとりで落ち着いて過ごす猫もいれば、人との関わりを好む猫もいます。
猫は単独で行動する性質を持っていますが、人と社会的な関係を作らない動物という意味ではありません。

「留守番ができる」と「人との関わりが必要ない」は別です。
帰宅後には遊んだり、猫が求めてきたら触れ合ったり、普段通りコミュニケーションを取ってあげましょう。
猫の留守番は何時間まで大丈夫?
「猫は何時間まで留守番できる?」と気になるかもしれませんが、すべての猫に共通する明確な時間を決めることはできません。
年齢や健康状態、食事の回数、室内環境などによって条件が変わるためです。
健康な成猫であれば、仕事などで朝から夕方まで留守番することはできます。
一方で、半日以上の長時間になる場合や、長時間の留守番が何日も続く場合は、食事や水、トイレだけでなく、猫の体調に変化が起きていないかという問題も出てきます。
長時間家を空ける場合は、家族や知人、ペットシッターなどに様子を確認してもらうことも検討しましょう。
「○時間までなら絶対に大丈夫」という基準ではありません。
高齢猫、持病がある猫、投薬が必要な猫などは、健康な成猫よりもこまめな確認が必要になることがあります。
猫を留守番させる前に確認したい6つのこと
猫の留守番で大切なのは、寂しさを紛らわせるものをたくさん用意することよりも、まず安全に生活できる環境を整えることです。
特別なものを毎回準備する必要はありません。
普段生活している部屋の中に危険なものがないか、食事や水、トイレに問題がないかを確認してから出かけましょう。
新鮮な水を飲めるようにする
留守番中でも、猫がいつでも水を飲めるようにしておきましょう。
普通の水皿でも問題ありませんが、流れる水を好む猫なら循環式給水器を利用する方法もあります。
特に夏は飲み水がなくならないよう、外出前に水量や給水器の状態を確認しておくと安心です。
多頭飼育の場合などは、それぞれの猫が水を飲めるよう複数の場所に水を用意する方法もあります。
食事を用意する
留守番中に食事時間を迎える場合は、必要な量のフードを用意します。
ドライフードなら置き餌という方法もありますが、食べ過ぎる猫には向いていません。
決まった時間に食事を与えたい場合は、自動給餌器を利用する方法もあります。
ウェットフードは長時間室温に置いておくことに向かないため、留守番時間や室温も考えて与えましょう。
トイレをきれいにしておく
外出前には猫のトイレも確認しておきましょう。
猫は清潔なトイレを好む傾向があるため、排泄物が残っている場合は掃除してから出かけます。
一般的には「猫の頭数+1個」のトイレがひとつの目安として紹介されています。
ただし、実際に必要な数には猫の好みや住環境による違いもあります。複数用意しても特定のトイレしか使わない猫もいるため、愛猫の使い方を見ながら調整しましょう。
夏と冬は室温を管理する
夏の留守番では、エアコンを使って室温を管理しましょう。
「猫しか家にいないから」とエアコンを切って出かけると、室温が大きく上昇する可能性があります。
特に閉め切った部屋や直射日光が入る場所では、室内でも熱中症になる危険があります。
冬も、室温が大きく下がる環境では暖房を使用するなど、猫が快適に過ごせる環境を作りましょう。
ただし、エアコンの設定温度だけを見て判断するのではなく、猫が実際に過ごしている場所の温度を確認することが大切です。
猫の夏対策については、こちらの記事で詳しく解説しています。

誤飲や事故につながるものを片付ける
猫を留守番させるときに特に注意したいのが、飼い主が見ていないところで起こる事故です。
ひも、リボン、ヘアゴムなどは猫がおもちゃにしてしまい、飲み込む可能性があります。
特にひも状の異物は、飲み込むと腸に引っかかり、重大な消化管トラブルにつながることがあります。
電気コード、倒れやすい家具、猫が入り込むと危険な場所なども確認しておきましょう。
猫じゃらしや釣り竿タイプなど、ひもや羽根が付いたおもちゃは、留守番中に出しっぱなしにしないようにしましょう。
普段安全に遊んでいるものでも、飼い主が見ていない状況では思わぬ事故につながる可能性があります。
落ち着いて過ごせる場所を作る
留守番中の猫が過ごす場所を一か所に決める必要はありません。
ベッドで寝たり、キャットタワーに上ったり、家具の隙間に入ったりと、そのときの気分で猫自身が居場所を選ぶこともあります。
大切なのは、安全に休める場所や隠れられる場所、高いところから周囲を見られる場所など、いくつかの選択肢があることです。
キャットタワーやキャットウォークなどを設置すると、床だけでなく上下方向にも猫が使える空間を広げられます。
部屋に合わせて木製の猫家具を選ぶなら
キャットタワーだけでなく、壁面を利用したキャットウォークなどで猫の居場所を作る方法もあります。
「猫のための木工所」では、木製のキャットタワーやキャットウォークなど、猫が上下に移動できる家具を扱っています。
猫の居場所を作りながら、部屋のインテリアにも合わせたい人はチェックしてみてもよいでしょう。

留守番中のおもちゃは安全性を優先する
「留守番中に退屈しないように、おもちゃをたくさん出しておこう」と考える人もいるでしょう。
しかし、おもちゃなら何でも留守番中に使えるわけではありません。
猫じゃらしやひも付きのおもちゃなど、絡まったり一部を飲み込んだりする可能性があるものは、飼い主が一緒に遊べるときに使いましょう。
電動おもちゃも商品によって構造が異なるため、一律に安全・危険とは言えません。
普段遊んでいる様子を確認し、破損や誤飲、絡まりなどの心配があるものは留守番中には片付けておくほうが安全です。
猫の留守番対策では、「退屈させないこと」より「事故を起こさないこと」を優先して考えましょう。
キャットタワーなどで上下運動できる環境を作る
猫の生活環境では、床面積だけではなく高さを利用できることも大切です。
キャットタワーや棚、キャットウォークなどがあれば、高い場所で休んだり、周囲を見渡したりできます。
ただし、キャットタワーを設置したから留守番中に必ず遊ぶとは限りません。
お気に入りの高い場所でほとんど寝て過ごす猫もいます。
猫が普段どこで過ごしているのかを観察し、その猫が使いやすい環境を作ってあげましょう。
迎えたばかりの子猫を留守番させるときは?
子猫も将来的には留守番できるようになりますが、迎えたばかりの時期は成猫より注意が必要です。
食事回数が多かったり、家の中にあるものを噛んだり飲み込んだりする可能性もあります。
最初から家中を自由に行動させるのではなく、ケージや猫用に安全を確保したスペースから生活を始める方法もあります。
トイレや水、休める場所を用意し、危険なものに触れられない環境を作ってあげましょう。
猫が新しい家に慣れてきたら、様子を見ながら行動できる範囲を広げていきます。
幼い子猫は食事回数や安全管理の面から、健康な成猫と同じように長時間留守番できるとは考えないほうがよいでしょう。
月齢や健康状態、お迎え直後の様子に合わせて留守番時間を考えてください。
帰宅したら猫との時間も作ろう
猫が留守番できるからといって、帰宅後もずっとひとりにしてよいわけではありません。
帰宅すると飼い主に近づいてきたり、鳴いたり、抱っこを求めたりする猫もいます。
猫のほうからコミュニケーションを求めてきたら、その猫が好む方法で応えてあげましょう。
また、猫じゃらしなどを使って一緒に遊ぶ時間を作ることも、猫の運動や刺激になります。
長時間遊び続ける必要はありません。
毎日の生活の中で、猫と遊んだり触れ合ったりする時間を作ることが大切です。
留守番中の様子が気になるときは?
仕事中に「今ごろ何をしているんだろう」と気になる人もいるでしょう。
留守番中の猫を確認したい場合は、ペットカメラを設置する方法があります。
映像ではなく、普段の活動量や生活リズムを記録するデバイスを利用する方法もあります。
留守番中など普段の行動を知りたいなら
Catlogは猫の首輪に装着し、睡眠や食事、運動、毛づくろいなどの行動を記録するデバイスです。
留守番に必須の商品ではありませんが、飼い主が家にいない時間も含めて、愛猫が普段どのように過ごしているのか知りたい場合の選択肢になります。
普段の行動を記録しておけば、いつもとの変化に気づくための参考にもなります。
※Catlogは猫の行動を記録・解析するためのデバイスです。病気の診断をするものではありません。体調に異変がある場合は動物病院を受診してください。
外泊するときは普段の留守番とは分けて考える
仕事で朝から夕方まで家を空けることと、旅行などで丸一日以上帰宅しないことは分けて考えましょう。
食事や水を多めに置いておけば、何日でも猫だけで留守番できるというわけではありません。
水をこぼす、給水器が止まる、嘔吐する、体調を崩すなど、飼い主が想定していなかったことが起こる可能性があります。
長時間家を空ける場合は、家族や知人に来てもらう、ペットシッターを利用する、ペットホテルを利用するなど、猫の様子を確認できる方法を用意しましょう。
猫を留守番させるのはかわいそう?
仕事などで猫を留守番させること自体を、必要以上に「かわいそう」と考える必要はありません。
猫はひとりで休んだり、自分の好きな場所で過ごしたりする時間も持つ動物です。
大切なのは、「猫だからひとりでも大丈夫」と考えて放っておくことではありません。
安全な室内環境を作り、食事や水、トイレ、室温を管理する。そして帰宅したら、猫の様子を確認してコミュニケーションを取る。
そうした生活ができるのであれば、日中仕事で家を空ける家庭でも猫と暮らすことはできます。
まとめ
猫は、環境が整っていればひとりで留守番することができます。
仕事で日中家を空けるからという理由だけで、猫との暮らしを諦める必要はありません。
ただし、留守番中は飼い主がすぐに助けることができないため、水や食事、トイレ、室温だけでなく、誤飲や事故が起きない環境を作ることが重要です。
特に夏の室温管理や、ひも状のおもちゃなどの誤飲には注意しましょう。
そして帰宅したら、愛猫の様子を確認して、いつも通り遊んだり触れ合ったりする時間も大切にしてください。
「猫はひとりが好きだから大丈夫」ではなく、「ひとりでも安全に過ごせる環境を作ってあげる」。
それが、猫に留守番してもらうときに一番大切なことです。


