現役ペットショップ店長、のあちです。
犬や猫を迎えるお客様と話していると、「昼間は仕事で家にいないんですけど、大丈夫ですか?」という相談はよくあります。
初めて犬や猫を迎えるなら、留守番中の様子が見えないのはやっぱり心配ですよね。
そんなときに便利なのがペットカメラです。
最近はスマホで映像を見るだけでなく、カメラを動かしたり、声をかけたり、おやつをあげたり、かなりいろいろなことができるようになっています。
ただ、ペットカメラって本当にそこまで必要なのでしょうか。
実際に見守りカメラを使ったこともある私としては、実はちょっと違う感覚を持っています。

ペットカメラは絶対に必要?
結論から言ってしまえば、なくても困らないと思います。
私自身、以前ハムスターを飼っていたときには見守りカメラを使っていました。
今は猫と暮らしていて、猫にも一時期だけ使っていました。
いつかまた使いたいなとは思っていますが、特に困っていることもないので使っていません。
犬や猫を飼うなら絶対に用意しなければいけないものかと言われれば、そんなことはないでしょう。
ただ、あると安心できるのも確かです。
仕事の休憩中だったり、外出先だったり、
「今なにしてるかな?」
と思ったときに、スマホを開けば家の様子が見られる。
それだけでも、飼い主側の心配はかなり減ります。

犬や猫を飼うなら絶対必要!とまでは思いません。
でも、気になったときに家の様子を見られるだけでも安心できます。
ペットカメラはペットのためだけではなく、飼い主が安心するためのものでもあると思っています。
見守るだけではない
ペットカメラという名前なので、「留守番中に何か起きていないか確認するもの」というイメージが強いかもしれません。
もちろん、それが一番の目的です。
でも実際に使ってみると、それ以外にも面白いところがあります。
以前私が使っていたのは、GOOSERAという見守りカメラ。
選んだ理由は単純で、欲しい機能が揃っているわりに安かったからです。
当時いろいろ比較した中では、個人的にはベストバイでした。
実際にカメラを置いてみると、「ここで寝てるんだ」みたいな発見があります。
飼い主がいるときと、いないとき、ずっと同じ行動をしているわけではないので、普段は見られない姿が見えるんですよね。
猫にカメラ越しで声をかけると、声をかけられたことは分かってる。でも姿が見えないから「どこ??」って探してくれます。

見ている側としては、これが結構楽しいです。
ただ、声をかけられる機能があるからといって、必ず安心するとは限りません。
姿が見えないのに声だけ聞こえるわけですから、その子によって反応も違うでしょう。
そこも含めて、普段とは違う姿が見られるのがペットカメラの面白いところだと思います。
カメラで何を見る?
ペットカメラについて調べると、「健康管理にも役立つ」と紹介されていることがあります。
確かに、食事や排泄の様子まできれいに映っていれば確認できることは増えます。
ただ、部屋にカメラを一台置いただけで、便の状態や実際に食べた量まで細かく確認するのはなかなか難しいでしょう。
私なら、まず見たいのはいたずらをしていないかです。
普段は触らないものを触っていないか。危ないことをしていないか。留守番中にどこで過ごしているのか。
こういった普段見られない行動を確認できることの方が、ペットカメラの使い道としては現実的だと思います。
もちろん、映像を見て「いつもと違うな」と気づくことはあるかもしれません。
ただ、ペットカメラは体調を判断するための機械ではありません。
あくまで、何かに気づくきっかけのひとつ。
映像だけで判断せず、気になる様子があれば実際に状態を確認することが大切です。
ペットカメラで何でも分かるわけではありません。普段見られない留守番中の様子を確認できるものくらいに考えておくといいでしょう。
見えるからこそ、心配になることもある
これは意外とあると思います。
心配だからペットカメラを設置した。
仕事中にちょっと見てみたら、
「ずっと寝てる……」
「全然動いてない……」
「いつもと違う場所にいる……」
今度は、見えたことで心配になってしまう。
ペットは飼い主がいない間、ずっと元気に動き回っているわけではありません。
寝ている時間も当然あります。カメラを開いた数分だけでは、その前後に何をしていたのかも分かりません。
便利だからこそ、映像だけを見て必要以上に心配しないことも大切です。
ペットを見守るために設置したカメラを、飼い主が一日中見守っている。
それではちょっと疲れてしまいます。
気になったときに見る。そのくらいでも十分ではないでしょうか。
私なら、この機能は欲しい
ペットカメラには本当にいろいろな機能があります。
画質、自動追尾、双方向通話、スマホ通知、おやつ機能など。
機能が増えれば当然便利になりますが、全部入りである必要はありません。
実際に使った経験から選ぶなら、まず欲しいのはこの3つです。
- 暗視
- 首振り
- 録画

私なら、まず暗視・首振り・録画。余裕があれば通話とスマホ通知。
このくらいあれば十分かなと思います。
暗くても見える
せっかくカメラを設置しても、部屋が暗くなったら何も見えないのでは困ります。
以前使っていたカメラも暗視に対応していました。
夜だけではなく、日中でも部屋の場所や天気によって暗くなることがあります。
留守番中を確認するなら、暗視機能は欲しいところです。
スマホからカメラを動かせる
犬や猫は、カメラの前にずっといてくれるわけではありません。
寝る場所を変えたり、部屋の端へ移動したり。
そんなとき、スマホからカメラの向きを変えられると便利です。
ただし、ケージやサークルなど限られた範囲だけを映したいなら、必ずしも必要ではありません。
あとから録画を確認できる
仕事中にずっとカメラを見ているわけにもいきません。
リアルタイムで見られなかった時間をあとから確認したいなら、録画機能があると便利です。
ここで確認しておきたいのが保存方法で、microSDカードへ保存するものもあれば、クラウドへ保存するものもあります。
クラウド保存や一部の機能に月額料金がかかる商品もあるので、本体価格だけではなく購入後にかかる費用も確認しておきましょう。
通話とスマホ通知は、あったらうれしい
この2つは必須とまでは思いません。でも、あると便利です。
スマホ通知があれば、動きなどを検知したときだけ確認する使い方もできます。
通話機能も、先ほどのようにペットの反応を見るのは面白いものです。
ただし、声が聞こえたことで飼い主を探したり、興奮したりする可能性もあります。
最初はその子の反応を見ながら使った方がいいでしょう。
おやつが出てくる機能は必要?
ペット専用カメラの中には、外出先から操作するとおやつが出てくるものがあります。
楽しそうな機能ですが、必要かどうかはかなり好みが分かれると思います。

個人的には、この機能はいらないかな
激しい子だと本体を壊さないかも気になるし、猫なら作動音も気になります。
もちろん、おやつが出てくることを楽しめる犬や猫もいるでしょう。
だから「いらない機能」というより、その子に合うかどうか。敏感な猫なら、作動音についても確認しておきたいところです。
機能の数だけで選ぶ必要はありません。
使わない機能にお金をかけるより、「自分はペットカメラで何をしたいのか」を先に考えてみるといいかもしれません。
犬用と猫用で分ける必要はない
犬向け、猫向け。
商品を探していると、そんな分け方をされていることもあります。
もちろん理想を言えば、犬と猫では動き方も生活する場所も違うので、それぞれに合ったものを選べるに越したことはありません。
でも、そこまで難しく考えなくてもいいと思っています。
それより考えたいのは、その子がどこで留守番するのか。
ケージやサークルの中で留守番するなら、その範囲が見えればいいし、部屋の中を自由に動くなら、首振りができる方が便利です。
暗い場所も確認したいなら暗視。あとから見たいなら録画も欲しい。
「犬用だから」「猫用だから」で選ぶより、その子の暮らし方から必要な機能を決める。
その方が選びやすいと思います。
カメラより先に、留守番する環境を考える
店頭で留守番についてお話しするとき、犬の場合はケージでの留守番をおすすめしています。
ケージは落ち着いて過ごせる場所を作る意味がありますが、それだけではありません。
飼い主がいない時間の誤飲やいたずらなど、事故を防ぐ意味もあります。
もちろん、家庭やその子によって飼い方は違います。絶対にケージでなければいけない、という話ではありません。
ただ、ペットカメラを設置したから安全になるわけではありません。
室温は大丈夫か、水はきちんと飲めるか、口に入れたら危ないものはないか、安心して休める場所があるかなど、
まずは留守番できる環境を作る。カメラは、その様子を外から確認するためのものです。
ペットカメラがあっても、事故そのものを防いでくれるわけではありません。特に誤飲、室温、飲み水など、留守番中の安全対策はカメラとは別に考えておきましょう。
猫の場合も、カメラがあるかどうかより、まずは安心して留守番できる環境を作っておくことが大切です。
猫の留守番については、こちらの記事でも詳しくまとめています。

高価なペットカメラじゃなくてもいい
これはかなり個人的な意見ですが、ペットカメラに必ずしも高いお金をかける必要はないと思っています。
私が選んだペットカメラも、必要な機能が揃っているわりに安かったからです。
もちろん、安ければ何でもいいとは思いません。
でも、暗視ができる、カメラを動かせる、録画できる、必要なら通話や通知も使える。
このあたりがきちんと使えるなら、それで十分という家庭も多いのではないでしょうか。
シンプルな見守りカメラで十分な方
「外出先から家の様子を確認できればいい」という人なら、高価なペット専用カメラにこだわる必要はありません。
暗視・首振り・録画など、自分が必要としている機能を確認して選びましょう。
一方で、
「外出先からおやつもあげたい」
という人なら、ペット専用に作られたカメラを選ぶ理由があります。
おやつ機能も使いたいなら
Furboのようなペット向けカメラには、見守りだけではなく、おやつをあげられる機能を備えたモデルがあります。
私はおやつ機能を必須だとは思っていませんが、「せっかくならペット専用の機能も使いたい」という人なら候補になるでしょう。
高いものを選ぶか、安いものを選ぶか。
それよりも、自分が使う機能にお金を払うくらいの考え方でいいと思います。
ペットカメラは「安心できてちょっと楽しい」
「ペットカメラって買った方がいいですか?」と店頭で聞かれたら、
「あった方がいいと思います。でも、絶対に必要ではないですよ」と答えます。
そして、たぶんもう一言。
「見ていて結構楽しいですよ」とも言うと思います。
仕事の休憩中にちょっと見て、しばらくして、また見る。
いつも寝ている。たまに変なところで寝ている。
何かあったときに確認できる安心感もある。普段見られない姿を見る楽しさもある。
でも、カメラがあるから何時間でも安心して留守番させられる、というものではありません。
まずは安心して留守番できる環境を作ったうえで、「今なにしてるかな?」と思ったときに、ちょっと覗いてみる。
ペットカメラは、そのくらいの距離感で使うのがちょうどいいと思います。

