最近、ペットショップやブリーダーで「遺伝子検査済」という表示を見たことはありませんか?
「何のためにやるの?」「うちの子もした方がいいの?」と疑問に思う方も多いかもしれません。
実は、遺伝子検査は、将来かかるかもしれない病気のリスクを事前に知り、早めの対策を講じるための、とても大切な手段なんです。
今回は、現役ペットショップ店長の私が、愛犬・愛猫の遺伝子検査について、その必要性や検査でわかること、そして自宅でできる便利な検査サービスまで、詳しくご紹介します。
遺伝子検査の基礎知識|なぜペットに必要?
遺伝子検査とは?
遺伝子検査とは、ペットの体質や病気のリスクをあらかじめ知るための検査です。
人間でも、自分のルーツや将来の病気リスクを知るためのDNA検査が身近になってきました。ペットの遺伝子検査も同様で、そのペットが生まれつき持っている遺伝的な情報を解析し、将来的にかかりやすい病気の可能性や、特有の体質などを調べることができます。
大切なのは、この検査が『現在の病気を診断するものではない』ということです。あくまで、将来のリスクを事前に特定することで、病気の早期発見や、獣医師と連携した予防策を講じるための『備え』として活用します。
例えば、検査で「将来、進行性網膜萎縮症(PRA)という病気になるリスクが高い」とわかれば、日頃から目の様子を注意して観察したり、獣医師に相談したりと、早めに対策を立てることができます。
遺伝子検査の必要性は?
遺伝子検査が必要な理由は、愛するペットの健康と未来を守るための『備え』になるからです。
ペットは言葉を話せないため、体調の変化に気づくのが遅れがちです。しかし、遺伝子検査で病気のリスクを事前に知っておけば、飼い主が早めに気付き、対処することができます。
病気の早期発見と予防
もし遺伝子検査で、将来的に特定の病気を発症するリスクが高いことがわかったら、どうでしょう。
例えば、遺伝性の関節疾患が見つかれば、子犬の頃から関節に負担をかけないよう、獣医師と相談しながら予防策を講じられます。
最適な対策ができる
遺伝子検査の結果は、日々の食事や生活環境にも役立ちます。
食物アレルギーのリスクがわかれば、それに配慮したフードを選べますし、心臓病のリスクがある場合は、過度な運動を避けさせるといったケアも可能です。
個々の体質に合わせた最適なケアは、ペットの健康寿命を延ばすことにつながります。
飼い主の安心感
「うちの子は大丈夫かな?」という漠然とした不安は、多くの飼い主が抱えています。
遺伝子検査は、その不安を具体的に解消してくれるツールです。リスクを知ることで、心の準備ができ、万が一の時にも冷静に対応できるようになります。

ペットと飼い主さんが安心して暮らしていくための、大切な第一歩なんだね!
検査方法は?
遺伝子検査は、自宅で飼い主が行うことができるものが主流です。
ペットに痛みやストレスを与えることなく、簡単に検体を採取できるため、初めての方でも安心して行えます。
検査方法は、大きく分けて以下の2つです。
口腔粘膜の採取
もっとも一般的で手軽な方法です。
検査キットに付属している専用の綿棒を使い、ペットの口の内側から粘膜の細胞をこすり取ります。頬の内側(歯茎と頬の間)を数回優しくなぞるだけで、簡単にDNAサンプルが採取できます。
採取後は、綿棒をしっかりと乾燥させ、指定の容器に入れて郵送します。自宅でいつでも行える手軽さが最大の魅力です。

要チェック!!
Pontelyで簡単に検査してみよう
私が働いている店舗に来る子犬や子猫のブリーダーさんのなかにも【Pontely】で遺伝子検査を行なっている方が多くいます。
飼い主単位で簡単に調べられて安価な遺伝子検査ですが、専門家も使用しているので安心です。
血液の採取
動物病院で獣医師に採血をしてもらう方法です。
口腔粘膜の採取に比べて手間はかかりますが、DNAの質が安定しており、より正確な結果が得られるというメリットがあります。また、授乳中の子犬や子猫でも検査が可能です。
採取後の流れ
採取した検体を検査機関に送付すると、専門の機器でDNA解析が行われます。解析が完了すると、数週間程度で結果がメールや専用のマイページで届きます。
検査結果はPDFなどの形式で提供されることが多く、将来的な健康管理のために、かかりつけの獣医師と共有することをおすすめします。
遺伝子検査の結果について
遺伝子検査の結果は、検査項目ごとに「クリア(ノーマル)」、「キャリア」、「アフェクテッド」の3種類で表示されます。
クリア(ノーマル)
検査した項目での遺伝子疾患の発症はほぼ無いです。クリア同士の交配で産まれた子犬も遺伝子疾患のリスクはほとんどありません。クリアではなく、ノーマルと表記される場合もあります。
キャリア
両親のどちらかから遺伝病の原因遺伝子を受け継いでいますが、その個体には発症のリスクはありません。
ただ、交配させる場合には注意が必要で、交配相手がアフェクテッドの場合、50%の確率でアフェクテッドが産まれます。
アフェクテッド
両親から遺伝病の原因遺伝子を受け継いでおり、高い確率で発症のリスクがあります。将来、要介護になる確率も高いです。アフェクテッド同士の交配は絶対にしてはいけません。
遺伝子検査は検査の試薬がそれぞれ違うので、該当する遺伝子病ごとに検査を受ける必要があります。犬種によってかかりやすい遺伝子病や重症化リスクの高い遺伝子病から優先的に遺伝子検査を受けるのが良いでしょう。
遺伝子病の症状と注意したい犬種・猫種

遺伝子病の症状と注意する犬種、猫種をまとめてみました!
犬
進行性網膜萎縮症(PRA)
光を感じる網膜が委縮、変性してしまうことによる進行性の視力障害で、次第に視力が低下していき、最終的には失明してしまう場合もある恐ろしい目の病気です。発症の時期や進行のスピードはそれぞれ異なります。
注意した犬種は・・・
・プードル(トイ、ミニチュア、スタンダード)
・ダックスフンド(カニンヘン、ミニチュア)
・チワワ
・ヨークシャーテリア
・ゴールデンレトリバー
・ラブラドールレトリバー など
変性性脊髄症(DM)
脊髄の変性により、麻痺が徐々に進行していく慢性の神経障害です。下半身の麻痺症状にはじまり、次第に上半身へと広がっていきます。痛みはないとされていて、最終的には呼吸中枢が侵され、呼吸不全となって死に至ります。
10歳頃から症状が見られる場合が多く、人の筋萎縮性側索硬化症(ALS)に似た病気とも言われています。
注意したい犬種は・・・
・プードル(トイ、ミニチュア、スタンダード)
・ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
・キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
・ジャック・ラッセル・テリア
・ミニチュア・ピンシャー
・パグ など
GM1ガングリオシドーシス
脳や臓器、神経細胞に老廃物が蓄積してしまう中枢神経障害で、真っすぐ立てなくなる、ふらつくなどの麻痺症状にはじまり、進行すると痙攣などがみられるようになります。
生後半年程度で発症し、多くの場合1歳3ヶ月頃までに死に至ります。
注意したい犬種は・・・
・柴犬
高尿酸尿症
尿酸の代謝異常により、尿の中に尿酸が過剰に排泄されてしまう排尿障害です。尿の中の尿酸は結石症の原因となるので、尿酸塩結石ができやすくなります。
そしてそれが尿路につまることにより排尿量の減少や血尿などの症状がみられるようになります。尿道結石や尿管結石のリスクが高くなります。
注意したい犬種は・・・
・ポメラニアン
・ダルメシアン
・ブルドッグ など
第7因子欠乏症
血液を固めるタンパク質(第7因子)が欠損していることによる止血障害です。ケガや手術など出血した際に血が止まりづらくなり、出血が原因で死に至ることもあります。
普段の生活の中では症状がみられないことが多いです。
注意したい犬種は・・・
・ミニチュアシュナウザー
・ラブラドールレトリーバー
・ビーグル など
フォンウィルプランド病 (vWD)
血液を固めるタンパク質(フォン・ウィルブランド因子)が不足、または機能の低下による止血障害です。症状によりタイプが1~3に分類されます。
タイプ1
最も多くみられるフォンビレブランド病で、フォンビレブランド因子の活性が弱く、軽度~中度の止血異常が起こります。ほとんどの場合は無症状ですが、手術や抜歯、出産などの際には注意が必要です。
タイプ2
機能しないフォンビレブランド因子が混ざっていて、中度~重度の止血以上が起こりますが、ほとんどの場合が無症状です。こちらも手術や出産時には注意が必要です。
タイプ3
フォンビルブランド因子が無い状態です。重度の止血異常が起こる場合があります。大量出血により死に至る可能性があります。
注意したい犬種は・・・
・プードル(トイ、ミニチュア、スタンダード)
・パピヨン
・ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
・スコティッシュ・テリア
・ドーベルマン など
猫
多発性嚢胞腎(PKD)
腎臓の機能が徐々に低下していく進行性の腎障害で、疲れやすい・食欲不振・多飲多尿・嘔吐などの症状がみられます。
発症する年齢や重症度には個体差が大きく、多くの場合は3歳~10歳頃に腎不全の症状がみられます。
注意したい猫種は・・・
・マンチカン
・アメリカンショートヘア
・ペルシャ
・スコティッシュフォール
・ブリティッシュショートヘア
・ヒマラヤン
・エキゾチック など
ピルビン酸キナーゼ欠損症(PK欠損症)
ピルビン酸キナーゼという酵素が足りなくなり、赤血球が破壊されて貧血が起こります。すぐに疲れる・運動をしない・歯茎が白くなるなどの貧血症状がみられます。
発症時期や重症度は個体差が大きく、生後数ヶ月で発症する個体もいれば、5歳を超えてから発症する個体もいます。重症の場合、死に至ります。
注意したい猫種は・・・
・ノルウェージャンフォレストキャット
・サイベリアン
・ラガマフィン
・ソマリ
・ベンガル
・ロシアンブルー など
肥大型心筋症(HCM)
心臓の壁が肥大する心機能障害で、少しの運動で呼吸が荒くなったり、疲れやすいなどの症状がみられます。重篤な場合、血流が悪化し血栓症を引き起こすこともあります。
主に生後6ヶ月~4歳頃の発症が多くみられます。
注意したい猫種は・・・
・ラグドール
・メインクーン
・ペルシャ
自宅で簡単に【Pontely】で遺伝子検査
ペットの遺伝子検査に興味はあるものの、「高そう」「手続きが複雑そう」と感じていませんか?
大切な家族の健康を守るための遺伝子検査ですが、高額な費用や複雑な申し込み、結果が出るまでの期間など、飼い主にとってハードルが高いと感じる点があるのも事実です。
そんな皆さんにぜひ知ってほしいのが、業界最安水準でスピーディな遺伝子検査サービスです。
このPontelyがおすすめな5つの理由
結果はWebでいつでも確認できる
多くの国内サービスでは紙のレポートでしか結果を確認できませんが、このサービスならWebで手軽にチェックできます。海外のサービスのように、英語で書かれたレポートに頭を悩ませることもありません。
検査は最初の一度だけ
初回の検査で口内粘膜を採取するだけで、追加の検査をしたい場合はWebから申し込むだけで結果が反映されます。面倒な再採取は不要です。
シンプルなプラン設計
「うちの子にはどの検査が必要?」と迷う必要はありません。愛犬の犬種を選ぶだけで、獣医師が犬種ごとに定めた最適な検査項目が自動的に適用されます。誰でも簡単に申し込めます。
業界最安水準の料金
一部のサービスでは1項目で数万円することもありますが、このサービスは約5,000円から。手軽な価格で、大切な家族の将来の健康に投資できます。
最短2週間で結果がわかる
検査結果を待つ時間は不安なものですが、多くのサービスが1ヶ月以上かかるのに対し、このサービスは最短2週間で結果が届きます。
Pontelyの遺伝子解析は、国内最大手のペット保険会社であるアニコム先進医療研究所に委託しており、信頼性の高い確かな結果を得られるため安心です。
大切な家族の健康を守りたい飼い主さんのために、このサービスは今後、猫の検査プランや遺伝的性格検査も追加していく予定とのこと。愛犬の健康管理だけでなく、性格診断にも役立つサービスに期待が高まりますね。
まとめ
遺伝子検査は、単なるデータ収集ではありません。それは、愛する家族の「もしも」に備え、より健康で幸せな未来をデザインするための第一歩です。
大切な家族であるワンちゃんやネコちゃんは、言葉で不調を訴えることができません。だからこそ、飼い主である私たちが、遺伝子検査を通じて潜在的なリスクを事前に知り、病気の予防や早期発見に役立てることが重要です。
今回ご紹介した【Pontely】は、自宅で手軽にできる上、Webで結果を確認できたり、業界最安水準でスピーディーに結果が届いたりと、飼い主さんの「知りたい」に寄り添った設計になっています。
この記事が、あなたのペットとの暮らしを、さらに安心で豊かなものにするきっかけとなれば幸いです。遺伝子検査を上手に活用して、かけがえのない家族との時間を、末永く楽しんでください。