見た目だけで決めて大丈夫?ミックス犬の真実とは?隠れたリスクと魅力に迫る!

いぬのハナシ

ペットショップ店長、のあちです。

ミックス犬は唯一無二な外見と個性的な性格で、最近でもますます人気を集めています。しかし、可愛い見た目だけで選んでしまうと、思わぬデメリットに直面することもあります。

ミックス犬には、遺伝的な健康面でのメリットがある一方、成長の予測が難しい性格や健康リスクも存在します。この記事では、ミックス犬を迎える際に知っておくべきメリット・デメリットを詳しく解説し、人気の掛け合わせ例についても紹介します。

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ミックス犬とは

ミックス犬とは一般的に異なる犬種同士を交配して生まれた犬のことを指します。

血統書のある純血種とは異なり、両親それぞれの犬種の特徴を受け継ぎ、外見や性格が個性豊かな点が魅力です。

ミックス犬の人気が高まっている背景には、血統的な面から多様性による健康面の利点があると言われています。わかりやすくまとめると「違う犬種同士だと健康的な子が生まれる可能性が高いよ」ということになります。

純血種に多く見られる遺伝病のリスクが軽減されることも多く、ユニークな見た目や性格を楽しめることも理由の一つです。

同じ両親から生まれた兄弟犬でも

外見やカラーは全然違うよ♪

ミックス犬のメリットとデメリット

雑種とミックス犬の違い

厳密にいえば、ミックス犬と雑種に大きな違いはありません。つまり、ミックス犬も雑種です。

しかし、最近では「純血種同士で生まれた子」や「両親が明確に判明できていて、意図的に交配して生まれた子」をミックス犬と呼ぶことが多いです。ハイブリッド犬ハーフ犬とも呼ばれます。

純血種とミックス犬の違い

ミックス犬は雑種との大きな違いはありませんが、純血種とは大きく特徴が異なります。もちろん、純血種でも犬種によって特徴は異なりますが、ここでは広く純血種とミックス犬の違いを挙げていきます。

遺伝的な背景

  • ミックス犬:両親が異なる犬種同士を交配させて生まれた子です。
    両親の組み合わせによって遺伝的な多様性が増え、健康上のメリットがあることもあります。
  • 純血種:同じ犬種の親同士から生まれた犬です。
    外見や性格がある程度一定で、「毛が抜けない」など犬種による特定の特徴は保証されていますが、繁殖による遺伝病のリスクが高まることもあります。

外見と性格の予測

  • ミックス犬:両親の犬種の組み合わせ次第で外見や性格が異なり、ある程度成長してみないとどうなるか予測が難しい場合があります。
    個性的な見た目や性格を楽しめる一方で、思いがけない特徴が現れることもあります。
  • 純血種:外見や性格がほぼ一定しているため、どのような成犬になるかが予測しやすいです。しかし、同じ犬種のなかでも個体差や性格の違いはあります。

健康面

  • ミックス犬:遺伝的な多様性があるため、一般的には親犬に共通する遺伝病を避けやすく、長生きしやすいと言われています。
    純血種で起こりがちな犬種ならでは病気の遺伝子を半分しか受け継がないので、純血種同士の子犬よりも遺伝的な病気に強いことになります。
  • 純血種:繁殖の過程で遺伝病が固定化されることがあり、特定の病気にかかりやすい場合があります。

価格

  • ミックス犬:血統書がついていないため、価格は純血種より安価であると思われがちですが、そんなことはありません。
  • 純血種:犬種や性別、時期によって、価格は変わってきますが、ミックス犬との価格の違いはありません。

ミックス犬と純血種にはそれぞれの良さがあり、飼い主のライフスタイルや好みに応じて選択することが重要です。

いま挙げたことをメリットとしてまとめてみます。

ミックス犬のメリット

健康的な体質

異なる犬種を掛け合わせることで、遺伝的に健康面での強さを得られる可能性があります。

純血種は、同じ犬種の親から生まれるため、同じ遺伝病を引き継ぎやすいですが、ミックス犬は異なる犬種の親から生まれるため、遺伝病のリスクが低くなることが多いです。これを「雑種強勢」といい、ミックス犬は病気に強く、長寿だと言われている所以です。

ただし、全ての病気を避けられるわけではないので注意が必要です。

個性的な外見

異なる犬種の特徴が組み合わさることで、ユニークで唯一無二の見た目になることがあります。

純血種の場合は外見がほぼ似たような感じになりますが、ミックス犬は親犬それぞれの特徴が混ざり合うため耳の形や大きさ、毛色、体型が予測できません。たとえば、プードルとシーズーを掛け合わせた場合、巻き毛や直毛が混ざったユニークな毛質になることがあります。こうした予測できない外見の組み合わせが、他にはない特別な魅力となります。

飼い主にとっても、自分だけの個性的な犬として愛着がわきやすい点がメリットです。

多彩な性格

異なる犬種の親犬から様々な性格を引き継ぐことで、個性的な外見と同じように性格も個性が際立つことがあります。

純血種の場合、ある程度その犬種特有の性格が決まっていますが、ミックス犬は両親それぞれの性格が混ざり合い、予測できないユニークな性格を持つことがあります。

適応力がある

純血種は特定の目的(猟犬、牧畜犬など)に特化した性格や行動特性を持つことが多く、そのため特定の環境に適した性格を持っています。

しかし、ミックス犬は異なる犬種の性質を引き継ぐため、より幅広い環境や生活スタイルに順応しやすいことがあります。例えば、活動的な犬種と落ち着いた犬種のミックス犬は、室内でも外での遊びにもどちらにも適応しやすいです。

人気のミックス犬

小型犬×小型犬

  • マルプー (マルチーズ×トイプードル)
  • チワックス (チワワ×ミニチュアダックスフンド)
  • ポメチワ (ポメラニアン×チワワ)
  • チワプー (チワワ×トイプードル)

小型犬×中~大型犬

  • ポメ柴 (ポメラニアン×柴犬)
  • ポンスキー (ポメラニアン×シベリアンハスキー)
  • シュナプー【シュヌードル】 (ミニチュアシュナウザー×トイプードル)

中~大型犬×中~大型犬

  • フレンチトン (フレンチブルドッグ×ボストンテリア)
  • ラブラドゥードゥル (ラブラドールレトリーバー×プードル)
  • ゴールデンドゥードゥル (ゴールデンレトリーバー×プードル)

「人気のミックス犬」に潜む落とし穴

さて、ここまでは「健康的だし、良いよ!ミックス犬!」という方向で話を進めてきました。

ここからは、「それだけじゃないよ?本当にいいの?」という方向の話を挙げていきます。メリットの部分でも「個性的」という表現をしましたが、果たして「個性的はメリットなのか?」ということです。

ミックス犬の一般的なデメリット

外見や性格の予測が難しい

親犬が異なる犬種であるため、どの特徴が強く現れるかが分かりにくいという点はデメリットです。

例えば、親犬が大きさの異なる犬種の場合、成犬の大きさが予想できないことがあります。また、性格も活発な親犬と穏やかな親犬のどちらの性質が表れるかは成長しないと分かりません。

親犬から引き継ぐ可能性のある遺伝病もある

ミックス犬には遺伝的多様性があるため健康リスクが少ないとされがちですが、親犬が持つ遺伝病を引き継ぐ可能性もあります。例えば、股関節形成不全や心臓病、目の疾患(白内障など)は特定の犬種に多く見られ、それがミックス犬に遺伝することがあります。

また、親犬が両方とも同じ遺伝病のリスクを持っている場合、その病気が現れる確率が高まることもあります。

しつけが難しいことがある

親犬それぞれの特性が強く現れる場合があるためしつけが難しいと言われています。

例えば、ジャック・ラッセル・テリアのような独立心の強い犬種からは、頑固さが引き継がれ、しつけが難しくなることがあります。また、ビーグルのような猟犬の本能が強く出ると、他の動物を追いかける習性が残ることもあります。

警戒心や攻撃性が強い犬種や、エネルギーが高すぎる犬種の特徴が出ると、適切なしつけに時間や忍耐が必要です。

本当に大丈夫?その両親の掛け合わせ

大型犬と小型犬のミックス犬では、成長や骨格に関する問題が生じる可能性があります。

これは、両親の体格差が大きいため、どちらの遺伝子が強く出るかによって体のサイズや骨格が極端に変わることがあり、予測が難しくなります。

骨格や関節のトラブル

大型犬の遺伝子が強く出た場合、小型犬の骨格がそれに対応できないことがあります。

骨や関節が大きな体重を支えられないため、関節の形成不全(特に股関節や肘関節)が起こりやすく、将来的に痛みや運動制限を伴うことがあります。

成長のバランス

小型犬と大型犬では骨格や内臓系の成長速度が異なります。小型犬は早く成長し、短期間で成犬のサイズに達するのに対し、大型犬はゆっくりと長期間成長します。

この違いがミックス犬に影響すると、成長が不安定になり、身体のバランスや骨の発育に問題が出る可能性があります。

呼吸器系のトラブル

特に小型犬が短頭種(フレンチブルドッグやシーズーなど)で、大型犬が異なる顔立ちの犬種の場合、ミックス犬の顔の形のバランスが悪く、不均衡になることがあります。

このタイプでは気道が狭くなることがあり、呼吸困難やいびき、熱中症にかかりやすくなることがあります。

心臓のトラブル

小型犬と大型犬の心臓のサイズや機能にも違いがあります。

ミックス犬の場合、心臓が体のサイズに対して適切に発達しないことがあり、心臓の働きに負担がかかることがあります。これは将来的に心臓病や血液循環の問題につながる可能性があります。

皮膚や被毛トラブル

異なるタイプの被毛を持つ犬種が掛け合わされた場合、ミックス犬は皮膚や毛の手入れが難しくなることがあります。

例えば、プードルのように巻き毛が絡みやすい犬種と、直毛の犬種を掛け合わせた場合、定期的なブラッシングやトリミングが必要ですが、毛質が複雑になると、かゆみや炎症などの皮膚トラブルを引き起こしやすくなる可能性があります。

消化器系のトラブル

大型犬は小型犬に比べて消化器官が大きく、食べ物の消化に時間がかかります。これがミックス犬に影響すると、消化不良や胃捻転といった消化器系の問題が生じるリスクがあります。

特に大型犬の体格を持ちながら、小型犬の消化器系の特徴が引き継がれたミックス犬の場合に問題が発生しやすいです。

歯や嚙み合わせのトラブル

小型犬は、大型犬よりも歯が密集して生えやすいため、ミックス犬も歯のサイズや配置に問題を抱えることがあります。

噛み合わせが悪くなり、歯周病や歯の磨耗が起こりやすくなることがあります。

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まとめ

大型犬と小型犬のミックス犬では、骨格や関節以外にもいくつかの問題が発生する可能性があります。以下の点が特に問題となりやすいです。

ミックス犬と純血種には、それぞれ独自の魅力と特徴があります。ミックス犬は、異なる犬種同士を掛け合わせることで、遺伝的多様性が増し、健康リスクが低減されることが多い一方、外見や性格の予測が難しいという面もあります。対して、純血種は長年の選択的繁殖によって、外見や性格が安定しており、特定の役割に適した特徴を持っていますが、遺伝的な健康リスクが高くなる傾向があります。

小型犬、大型犬のミックスでも、無計画な繁殖や不適切な繁殖方法によって、健康や行動の問題が悪化することがあります。親犬の健康状態や遺伝的背景をしっかり確認すると良いでしょう。

どちらを選ぶにしても、飼い主のライフスタイルに合った犬を選び、適切な健康管理やしつけを行うことが大切です。それぞれの違いを理解し、適したパートナーを見つけましょう。

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